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猫の皮膚と触覚・完全ガイド~構造や感覚から病気の見つけ方まで

 猫の皮膚はどのような構造を持ち、またどのような感じ方をするのでしょうか?可愛いからと言ってむやみに触ると嫌われますので、まずは基本的な仕組みを知っておきましょう。

猫の皮膚の基本構造

 猫の皮膚は上から「表皮」「真皮」「皮下組織」に分かれており、それぞれが重要な役割を担っています。以下は皮膚の断面と各層の特徴です。
猫の皮膚層~表皮・真皮・皮下組織

表皮層

 表皮層(ひょうひそう, epidermis)とは皮膚の一番外側に位置している細胞の層です。ケラチンと呼ばれるタンパク質の隙間を脂質が埋めるようにしてつなぎ合わせて防水性を保っています。主な役割は外傷や細菌からの防御と免疫応答です。 猫の皮膚縦断面図~表皮と真皮  被毛の密度と表皮の厚さとは反比例します。具体的には、毛のない肉球と鼻の表面(鼻鏡)では1.5mm程度と最も厚く、股間・脇の下・会陰部などで中程度となり、それ以外の有毛部で最も薄くなります。基本的な細胞成分は角質細胞、ランゲルハンス細胞、メラニン細胞、メルケル細胞で、最も外側にあるミルフィールのような角質化細胞が全体の8割以上を占めています出典資料:Affolter, 1994)
 また縦断面にした場合、顕微鏡で観察した時の見た目からいくつかの層に分類されます。毛のある部分では表面に近い方から「角質層・顆粒層・有棘層・基底層」の4層構造、毛のない部分では「角質層・淡明層・顆粒層・有棘層・基底層」の5層構造に分類されます。
 ツメダニ疥癬などの病原体が表皮に接すると、角質層が異常に増殖して皮膚の表面がごわごわに変化します。これが過角化症です。細胞の入れ替わり(ターンオーバー)は他の哺乳動物と同様、22日程度と推定されています。人間と比べて犬や猫の表皮は薄く、角質層の生きた細胞はわずか1~3層しかありません。塗り薬やアロマ成分を吸収しやすいと言われている理由はこのためでしょう。 猫が中毒に陥る危険が高い皮膚薬が判明  毛が生えている部位においては色素を作り出すメラニン細胞がほとんど見られません。メラニン細胞と角質細胞の比率に関し、ヒトにおいては1:4~1:10、犬においては1:10~1:20とされていますが、猫においてはもっとスカスカです。被毛が密に生えているため、皮膚でメラニンを生成しなくても十分に紫外線をブロックできるからでしょう。猫の肉球や鼻表面(鼻鏡)では表皮に含まれるメラニン細胞の数によってカラーバリエーションが生まれる 一方、被毛が薄い会陰部や被毛がない頭部粘膜(まぶた・唇・鼻)、および肉球ではメラニン細胞の密度が高まります。猫の肉球の色が鮮やかなピンク~黒までバリエーションに富むのは、含まれるメラニン細胞の数に違いがあるためです。なおごくまれに、鼻や肉球の色が急に抜け落ちてしまうことがあります。これは「尋常性白斑」(vitiligo)という皮膚病の一種で、皮膚だけでなく全身の毛も真っ白に変色します。 皮膚や毛の色が脱落する猫の尋常性白斑

真皮層

 真皮(しんぴ, dermis)とは表皮を下から支える屋台骨のような存在です。コラーゲンと呼ばれるタンパク質の間を、弾性線維(エラスチンやミクロフィブリルタンパク)と呼ばれるタンパク質が縫うように走って全体を形作っています。神経、血管、リンパ管といった組織が存在しているのもこの層で、感覚受容器の大部分はこの層に組み込まれています。 猫の皮膚縦断面図~表皮と真皮  表皮と真皮の境界線にある波状構造は真皮乳頭と呼ばれます。しかし猫においては体中のほとんどの部位が被毛で覆われていますので、人間ほど顕著ではありません。また被毛に覆われた皮膚においては乳頭間隆起(表皮と真皮をつなぐヒダ構造)が見られませんが、被毛の薄い部分(股間・脇の下)や被毛のない部分(肉球・鼻)では顕著になります。真皮乳頭や乳頭間隆起に構造上の違いが生まれる理由は、有毛部においては毛(毛包)が密に存在することによって表皮と真皮が結束バンドのようにつながれており、十分な強度を保てているからだと推測されます出典資料:Affolter, 1994)
 真皮の浅い部分(表面に近い方=乳頭層)では細かいコラーゲン線維がゆるく乱雑に並んでおり、弾性線維は不規則なネットワークを形成しています。一方、真皮の深層部(表面から遠い方=細網層)では弾性線維が減ってコラーゲン線維が多くなり、両線維とも皮膚表面のラインと平行に並ぶようになります。またコラーゲン線維は乳頭層の3倍ほど太くなります。

皮下組織層

 皮下組織(ひかそしき, subcutis)とは真皮と筋肉に挟まれた層で、主に皮下脂肪から成り立っています。
 皮下脂肪の中ではコラーゲン線維と弾性線維が複数の脂肪細胞を取り囲み、小葉(コンパートメント)を形成しています。エネルギーが過剰になり1つ1つの脂肪細胞が大きくなった状態が肥満、逆に不足して小さくなった状態がるい痩(やせ)です。 猫の肉球の断面構造~外側から表皮・真皮・皮下組織層  皮下脂肪層はどこでも同じという訳ではありません。DXAと呼ばれる測定器を用いてダイエット前後における猫の体組成の変化をモニタリングしたところ、特に脂肪が豊富に存在しているのは体幹部(四肢、頭、会陰部を除いたすべての部位)であることが判明しています。太った猫の下腹部がやたらたぷたぷしているのはそのためです。 猫の下腹にある皮膚のたるみは脂肪の貯蔵袋  また猫の肉球に含まれる皮下脂肪層は特殊で、ラグビーボールのような楕円形から円柱形へと変形することにより、衝撃を効率的に吸収する高機能クッションとして機能していることがわかっています。 猫の肉球に隠された秘密~楕円形の脂肪は衝撃を吸収する高性能クッション 楕円形の脂肪コンパートメントに上下から圧力が加わると円柱状に変形する  キャットフードの普及により近年ではめったに見られなくなりましたが、不飽和脂肪酸の過剰摂取とビタミンE不足が重なると、皮下脂肪層に炎症が起こり脂肪組織炎(イエローファット)を発症することがあります。マグロの赤身ばかり与えていると活動性の低下、発熱、皮下脂肪の硬化(もしくは柔軟化)といった症状が出ますので要注意です。 マグロ~安全性と危険性から適正量まで 猫の黄色脂肪症

汗腺

 猫は2種類の汗腺(かんせん=汗を分泌する腺組織)をもっています。耳管にある耳垢腺、まぶたにあるモル腺、胸元にある乳腺も汗腺の変種だと考えられていますが、ここでは代表的なアポクリン腺とエクリン腺を取り上げます。

アポクリン腺

 アポクリン腺は毛が生えているところ全般に存在しています。毛糸をぐるぐる巻きにしたような構造をしており、扁平~円柱形の分泌細胞(1層)と紡錘型の筋上皮細胞(1層)とから成っています。導管(ダクト)は、太くて長い毛を作り出す主毛包の内腔に開口しますが、細くて短い毛を作り出す副毛包とは接続していません。こうした構造上の特徴から別名「毛上腺」(epitrichial gland)とも呼ばれます。

エクリン腺

 エクリン腺があるのは肉球だけです。小さく引き締まった渦巻き型をしており、アポクリン腺と同様、扁平~円柱形の分泌細胞(1層)と紡錘型の筋上皮細胞(1層)とから成っています。導管(ダクト)は肉球の表面に直接開口します。こうした構造上の特徴から別名「無毛腺」(atrichial glands)とも呼ばれます。エクリン腺には自律神経が分布しており、暑さや恐怖に反応して自動的に汗が分泌されます。主な目的は足の滑り止めです。 猫の足と肉球・完全ガイド

皮脂腺

 皮脂腺(sebaceous gland)ははっきりした内腔を持たない全分泌組織、すなわち細胞が崩れることによって内容物を分泌するタイプの腺組織です。多層構造で、中心部に大きな多角形細胞があり、その周辺を扁平~立方体の好塩基性細胞が取り囲んでいます。この細胞は脂肪化しながら中心部に向かって進み、最終的に崩壊することによって皮脂が分泌されるという仕組みです出典資料:Meyer, 1976)
 猫の皮脂腺は、太くて長い毛を作り出す主毛包の内腔に開口しますが、細くて短い毛を作り出す副毛包にはありません。毛軸と立毛筋に挟まれるように位置しており、立毛筋が収縮することで内容物(皮脂)が押し出されるような仕組みになっています。 立毛筋の収縮と皮脂腺の圧縮は連動している  分泌された皮脂の成分はコレステロール、コレステロールエステル、リン脂質などで、皮膚表面の隙間を埋めることで柔軟さや防水性を維持すると同時に毛に艶(つや)を与えます。病気や栄養失調に陥ると皮脂の分泌が減り、被毛が乾燥してボサボサになったり、皮膚が乾燥してフケが出るようになります。逆に分泌が多すぎるとざ瘡(ざそう)や炎症の原因になることがあります。例えば顎で見られる猫ニキビやしっぽで見られる尾腺炎(スタッドテイル)などです。
 顔や唇の皮脂腺は他の部位よりもサイズが大きく、また数もたくさんあります。また顎の下やしっぽの背側では皮脂腺が集まって卵円形の集合体を形成しています。
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猫の触覚・皮膚感覚

 猫の皮膚には、様々な刺激を脳に伝えるための受容器が15種類ほど確認されています。それらは「機械受容器」「温度受容器」「侵害受容器」の3つに大別されます。 The Behaviour of the domestic cat
猫の皮膚受容器
  • 温度受容器「熱い」「冷たい」など、皮膚の温度変化を感知する。皮膚で生じた温熱刺激を脳に伝える神経には、有髄で伝達速度が速い「Aδ線維」と、無髄で伝達速度が遅い「C線維」とがあり。
  • 侵害受容器「トゲが刺さって痛い」「薬品に触れてひりひりする」など、皮膚に加わった機械的・化学的侵害を感知し「痛み」として伝える。侵害刺激を脳に伝える神経には、有髄で伝達速度が速い「Aδ線維」と、無髄で伝達速度が遅い「C線維」とがあり。前者は「するどい痛み」、後者は「にぶい痛み」として体感される。
  • 機械受容器「押す」「引っ張る」「叩く」「なでる」など、皮膚に加わる機械的な刺激を感知する。機械刺激を脳に伝える神経には、有髄で伝達速度が速い「Aδ線維」「Aβ線維」と、無髄で伝達速度が遅い「C線維」とがあり。Aβ線維は特に接触または振動のような無害な感覚や程度の低い刺激を、末梢神経から中枢神経に伝達する。
 機械受容器には、刺激に対してすばやく反応するが、すぐに興奮が収まる「RAユニット」と、逆に遅く反応するが、興奮が収まるまでに時間がかかる「SAユニット」とがあります。

猫のRAユニット

 「RAユニット」とは「Rapid-Adapting Unit」のことで、刺激に対してすばやく反応するが、すぐに興奮が収まるという特徴を持った機械受容器のことです。具体的には以下。
猫のRAユニット
  • パチニ小体圧力に対し非常に速やかに順応し、振動などによく反応する。真皮下層や皮下組織に分布する。 200~400ヘルツの振動に最も敏感。
  • タイプD2平方センチメートルと言う比較的広い範囲の下毛の動きを感知する。
  • タイプG上毛10本程度という比較的狭い範囲の動きを感知する。
  • タイプT3~10本ほどの、「最剛毛」(tylotrich hair)と呼ばれる最も長い毛の動きを感知する。

猫のSAユニット

 「SAユニット」とは「Slow-Adapting Unit」のことで、刺激に対してゆっくり反応し、興奮が収まるのも緩やかという特徴を持った機械受容器のことです。具体的には以下。
猫のSAユニット
  • メルケル触盤主に表皮に分布し、圧力に対し遅く順応し、持続的な皮膚への圧力によく反応する。皮膚へのストロークに敏感で、SAタイプIとも呼ばれる。
  • ルフィニ終末主に真皮に分布し、圧力に対し遅く順応し、持続的な皮膚の変形などによく反応する。皮膚の伸びに敏感で、SAタイプIIとも呼ばれる。
  • C-レセプター200ミリ秒(1秒の1/5)以上の持続的な皮膚への圧に敏感に反応する。猫においては下半身に多く分布しているが、理由はよく分かっていない。
猫の体表面における機械受容器SAタイプIの密度勾配  上の図は猫の体表面1平方cmに含まれるSAタイプIの密度です出典資料:Duclaux, 1972)。顕微鏡を通して目視でカウントしたデータですので正確性には欠けますが、機械受容器は特に顔の先端部や前足の先端部にたくさん集まっている傾向を見て取ることができます。これらの部位は日常生活における使用頻度が高いからでしょう。前足の先端を触ると嫌がる猫が多いのもうなづけますね。
NEXT:猫にもほくろはあるの?

猫のほくろ

 体の体はほとんどの部位が被毛で覆われているためわかりにくいですが、実はほくろがあります。特に被毛にオレンジ色を含む猫(茶トラ・茶白・三毛猫・サビ猫)に多いとされているのが、唇、歯肉、眼瞼(まぶた)、鼻など顔面の粘膜部に発生する単純性ほくろ(lentigo simplex)です。 茶トラ猫の鼻鏡、口角、口唇に発生した単純性ほくろ  ここで言う「単純」とは、日光によって後天的にできたものではないという意味です。ですから陽の光が入らない口の中にもできます。また悪性ではないため痒みや痛みは伴いません。ほくろの原因になっているのは、表皮の基底層で増殖したメラニン細胞が作り出すメラニン色素です。
 注意すべきは悪性黒色腫(メラノーマ)と見た目がとても似ているという点でしょう。メラノーマの特徴は突如として出現すること、および短期間のうちにサイズが急速に大きくなることですので、こうした徴候が見られたら念の為動物病院を受診したほうが安全です。 猫の扁平上皮癌 NEXT:猫の皮膚細菌叢とは?

猫の皮膚細菌叢(フローラ)

 皮膚細菌叢(skin flora)とは、宿主である猫の健康に大きな影響を及ぼすことなく生息している細菌群のことです。皮膚フローラとも呼ばれます。 

猫の種類と皮膚細菌叢

 2019年、アメリカにあるTexas A&M大学のチームは、さまざまな品種に属する猫を対象とし、口の中と皮膚に生息している細菌叢の違いを検証しました出典資料:C.E.Older, 2019)。調査対象となった猫たちの内訳は以下です。
 脇の下、背中、耳道、鼻腔、口腔からサンプルを採取し、含まれるバクテリアや菌の種類をDNAレベルで分類したところ、α多様性(ある1つの環境における種多様性)に関してはスフィンクスとベンガルにおいて最も高い傾向が見られたといいます。また品種によって最も豊富に含まれる分類単位に違いが見られたとも。
 調査チームは、猫の皮膚細菌叢に対する影響は、飼育環境よりも品種の方が大きいのではないかとの結論に至っています。以下は皮膚細菌叢を構成している分類単位の相対的な構成比です。品種ごとに少しずつ違った比率になっていることがおわかりいただけるでしょう。 猫の皮膚細菌叢~品種ごとに見た相対的豊富度

猫の皮膚病と細菌叢

 同じくテキサスA&M大学のチームは、皮膚疾患にかかっていない健康な猫11頭と、アレルギー性皮膚炎(ノミ皮膚炎・食品関連性皮膚炎・非ノミ非食品性知覚過敏反応)を抱えた猫10頭を対象とし、皮膚細菌叢に違いが見られるかどうかを検証しました。その結果、健康な猫であれアレルギー猫であれ「細菌の種類」に関してはそれほど大差は見られなかったと言います。その代わり「細菌の豊富さ」に関しては、両グループの間で統計的な格差が見られたとも。 猫の皮膚細菌叢は個体差よりも1個体内における部位別の差異のほうが大きい  健康と不健康を分けるような細菌叢の定義を確立することはできませんでしたが、アレルギー猫においてブドウ球菌科(Staphylococcus)の豊富さが確認されたことから、人間や犬の場合と同様、アレルギー性皮膚炎との間に何らかの因果関係があるのではないかと推測されています。 アレルギーを抱えた猫と健康な猫における皮膚細菌叢の違い NEXT:猫の皮膚の酸性度

猫の皮膚pH

 皮膚pH(ピーエッチ, ペーハー)とは、皮膚にどの程度の水素イオン(H+)が含まれているかを示す指標です。水素イオン指数などとも呼ばれます。
 目盛りは1から14まであり、ちょうど中間に位置する7が「中性」、7より小さい場合は水素イオンが多い「酸性」、7より大きい場合は水素イオンが少ない「アルカリ性」と呼ばれます。

皮膚pHを決める要因

 皮膚pHを決める要因はたくさんあります。酸性度を変化させる代表的な成分は以下です出典資料:Matousek JL, 2002)
  • 酸性に傾ける成分フィラグリン(表皮の顆粒細胞で産生される塩基性タンパク質の一種)の分解産物(ウロカニン酸・ピログルタミン酸) | 汗、皮脂、角質層から出るアミノ酸派生物質 | 皮脂もしくはバクテリアによる皮脂の代謝産物と考えられるコレステロール硫酸、遊離脂肪酸 | 表皮における分化最終過程においていてリン脂質から合成される脂肪酸 | 汗由来のαヒドロキシ酸 | その他乳酸や酪酸
  • アルカリ性に傾ける成分エクリン腺由来のアンモニア、二酸化炭素、重炭酸塩

猫の皮膚pHはどのくらい?

 猫の皮膚pHはどのくらいなのでしょうか?1942年に行われた最初期の報告では、5.57~7.44で平均すると6.43だったとされています出典資料:Draize, 1942)。それから半世紀ほど後に行われた別の調査でも5.4~6.7とかなり近い値が報告されています出典資料:W.Meyer, 1991)。ですから6の半ばくらいと考えるのが妥当でしょう。人間を含めたいろいろな動物における皮膚pHをまとめたグラフが以下です。 哺乳動物の皮膚pH一覧グラフ~弱酸性の人間と比べて猫の皮膚は中性に近い  人間が「4.8」と弱酸性であるのに対し、猫は「6.4」とほぼ中性です。人間用のシャンプーを猫に使ってはいけない理由は、水素イオンのバランスが崩れ、皮膚のバリア機能などが損なわれてしまう危険性があるからです。猫をお風呂に入れるときは、必ず猫専用のシャンプーを使うようにしましょう。 猫のシャンプーの仕方・完全ガイド NEXT:皮膚の病気を見つけるには?

皮膚の病気の見つけ方

 猫の体表に現れる病的な状態の一例としては、主に以下のようなものがあります。日常的にチェックして病気の早期発見につなげましょう。

被毛に現れる病気のサイン

 猫の皮膚は大部分が被毛に覆われていますので、病気の兆候はまず毛に現れることが少なくありません。もし以下に述べるような徴候が被毛に見られた場合は「被毛の変化や異常」を参照し、場合によっては獣医さんの診察を受けます。
被毛に出やすい症状
  • 部分的な脱毛がある
  • 胴体広範囲の脱毛がある
  • 胴体左右対称の脱毛がある
  • 毛づやが悪い
  • 被毛がべとべとする

皮膚に現れる病気のサイン

 猫の皮膚は病気のサインを飼い主に知らせる掲示板のようなものです。もし以下に述べるような徴候が皮膚に見られた場合は「皮膚の変化や異常」を参照し、場合によっては獣医さんの診察を受けます。
皮膚に出やすい症状
  • あごの下に黒いボツボツ
  • 皮膚をしきりにかく
  • 皮膚から膿が出ている
  • 皮膚にかさぶたができている
  • 皮膚に黒い斑点がある
  • 皮膚の一部が赤く腫れている
  • 皮膚の広い範囲が赤く腫れている
  • 皮膚が臭い
  • フケが多い
  • 皮膚がただれている
  • 皮膚から血が出ている
  • 皮膚にしこりがある
猫のストレス解消、および被毛や皮膚の健康チェックを兼ね、「マッサージ」は日常的に行うようにしましょう。