トップ猫の手入れとケア歯磨き粉の成分・大辞典ヒドロキシエチルセルロース

ヒドロキシエチルセルロース~犬猫向け歯磨き粉の安全性と危険性

 犬猫向け歯磨き粉に含まれている「ヒドロキシエチルセルロース」。この成分はペットが口にしても大丈夫なのでしょうか?最新の科学的データと共に安全性と危険性を検証しましょう。

日本における安全性情報

 ヒドロキシエチルセルロース(hydroxyethylcellulose)は食物繊維であるセルロースにエチレンオキシドを付加させて水溶性を持たせた高分子化合物の一種。「ハイドロキシエチルセルロース」とも呼ばれます。化学構造式は以下です。 犬猫向け歯磨き粉に含まれている成分「ヒドロキシエチルセルロース」  日本国内では食品添加物として認可されていません。医薬品添加物としての主な用途は接着剤、ペンキ塗料、洗浄剤、化粧品などで、口から摂取することは基本的に想定されていない成分です。
 一般用医薬品のリスク区分では「第三類」、すなわち「日常生活に支障を来す程度ではないが、身体の変調・不調が起こるおそれがあるもの」に分類されています出典資料:KEGG

海外における安全性情報

 海外ではJECFA(FAO/WHO合同食品添加物専門家会議)でもEFSA(欧州食品安全機関)でも一日摂取許容量(ADI)や使用基準は設定されておらず、国際がん研究機関(IARC)によって発がん性も確認されていません。
口からの摂取が想定されていないため、そもそも検証されていないと言った方が正確でしょう。