トップ猫の手入れとケア歯磨き粉の成分・大辞典メントール

メントール~犬猫向け歯磨き粉の安全性と危険性

 犬猫向け歯磨き粉に含まれている「メントール」。この成分はペットが口にしても大丈夫なのでしょうか?最新の科学的データと共に安全性と危険性を検証しましょう。

日本における安全性情報

 メントール(menthol)はアルコールの一種。薄荷脳(ハッカノウ)やメンソールとも呼ばれます。ニホンハッカやペパーミントに多く含まれており、皮膚の中で冷感を引き起こす「TRPM8」と呼ばれる受容体を活性化することで、実際には温度が下がっていないにもかかわらずひんやりとした触覚を生み出すことができます。 犬猫向け歯磨き粉に含まれている成分「メントール」を多く含むニホンハッカとセイヨウハッカ  日本では厚生労働省によって「DL-メントール」および「L-メントール」が指定添加物の「香料」として認可されており、「香り付け目的以外での使用は不可」という使用基準が設けられています。上限値は特にありません。

海外における安全性情報

 海外ではJECFA(FAO/WHO合同食品添加物専門家会議)が体重1kg当たり1日0~4mgという使用基準を設けています。またEFSA(欧州食品安全機関)は家畜の完全飼料1kg中25mgまでなら安全との基準を示しています。
 なお国際がん研究機関(IARC)によって発がん性は確認されていません。
猫におけるLDLo(最小致死量)は、経口摂取の場合で体重1kg当たり1,500mg(1.5g)と推計されています。