トップ猫の手入れとケア歯磨き粉の成分・大辞典ポリグルタミン酸

ポリグルタミン酸~犬猫向け歯磨き粉の安全性と危険性

 犬猫向け歯磨き粉に含まれている「ポリグルタミン酸」。この成分はペットが口にしても大丈夫なのでしょうか?最新の科学的データと共に安全性と危険性を検証しましょう。

日本における安全性情報

 ポリグルタミン酸(polyglutamic acid, PGA)はアミノ酸の一種であるグルタミン酸が30~5,000個結合した重合体。ポリ‐γ‐グルタミン酸は納豆に含まれるネバネバの主成分として有名です(※γ=ガンマ)。またポリグルタミン酸を関与成分とし「カルシウムの吸収を助ける」という保健用途の表示ができる特定保健用食品が許可されています。 犬猫向け歯磨き粉に含まれている成分「ポリグルタミン酸」  日本では厚生労働省によって「納豆菌ガム」が既存添加物の「増粘安定剤」や「製造用剤」として認可されています。定義は「納豆菌(Bacillus subtilis)の培養液から得られた、ポリグルタミン酸を主成分とするもの」で使用基準は特に設定されていません。
 ラットにおける無毒性量はオスで体重1kg当たり1日2.6g、メスで2.7gと推計されています。遺伝毒性は確認されていません出典資料:薬事・食品衛生審議会

海外における安全性情報

 海外ではJECFA(FAO/WHO合同食品添加物専門家会議)でもEFSA(欧州食品安全機関)でも一日摂取許容量(ADI)や使用基準は設定されておらず、国際がん研究機関(IARC)によって発がん性も確認されていません。
ポリ-γ-グルタミン酸がアレルゲンとなり、アナフィラキシーを含むアレルギー反応が引き起こされることがあります。