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キャベツ~安全性と危険性から適正量まで

 キャットフードのラベルに記された「キャベツ」。この原料の成分から安全性と危険性までを詳しく解説します。そもそも猫に与えて大丈夫なのでしょうか?また何のために含まれ、猫の健康にどのような作用があるのでしょうか?

キャベツの成分

 キャベツ(cabbage)はアブラナ科アブラナ属の多年草。ケールの葉が広がらず丸まったものがキャベツと呼ばれます。同じくケールを起源とする野菜には、花を食べるブロッコリーやカリフラワー、茎を食べるコールラビ、わき芽を食べる芽キャベツなどがあります。アブラナ科植物にアレルギーを持つ人はこれらの食品間で交差反応が起こり、アレルギー症状が引き起こされる可能性があるため要注意です。 キャットフードの成分として用いられる「キャベツ」
  • 春系葉の巻き方がゆるく、全体的な形は球形。「春玉」とも呼ばれる。
  • 冬系葉の巻き方が堅く引き締まっており、全体的な形はややつぶれた扁平。「冬玉」とも呼ばれる。
  • グリーンボール小ぶりのボール型で緑色が強く、葉は肉厚の割に柔らかい。

キャベツは安全?危険?

 キャベツを猫に与えても大丈夫なのでしょうか?もし大丈夫だとするとどのくらいの量が適切なのでしょうか?以下でご紹介するのはキャベツに関して報告されている安全性もしくは危険性に関する情報です。

ビタミンU

 ビタミンUはキャベツの中に含まれる「S-メチルメチオニン」と呼ばれる成分。不明な部分もあることから「ビタミン様物質」と表現したほうが正確です。キャベツの絞り汁から分離されたことから「キャベジン」とも呼ばれます。
 胃酸の分泌を抑えて胃粘膜の修復を助けるとされていますが、胃潰瘍の予防、胃がんの予防、便秘解消といった効果は科学的に実証されていません。

SMCS

 SMCSはキャベツに含まれる「S-メチルシステインスルフォキシド」という天然アミノ酸。コレステロール値との間に関連性が示唆されており、特定保健用食品(青汁など)の中にはSMCSを関与成分として「コレステロールが気になる方に適する」という保健用途の表示が許可されているものがあります。なおこの物質は、ウシを始めとする反芻動物が大量摂取すると腸内細菌の作用により「ジメチルジスルフィド」という有害成分に変化し、溶血性貧血を起こします。
猫や人間では問題ありませんが、猫におけるキャベツの安全性、危険性、および適正量に関してはよくわかっていません。