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セロリ~安全性と危険性から適正量まで

 キャットフードのラベルに記された「セロリ」。この原料の成分から安全性と危険性までを詳しく解説します。そもそも猫に与えて大丈夫なのでしょうか?また何のために含まれ、猫の健康にどのような作用があるのでしょうか?

セロリの成分

 セロリ(celery)は南ヨーロッパ原産のセリ科の植物。江戸時代に加藤清正が海外から持ち帰ったという言い伝えがあることから「清正人参」とも呼ばれます。 キャットフードの成分として用いられる「セロリ」  アピオールと呼ばれる強い香り成分を含んでおり、ブーケガルニなどに混ぜて肉の臭い消しに使われることもあります。
 Wikipediaには胃潰瘍の予防と緩和、神経系を調える作用、抗癌作用があるなどと記載されていますが、このような作用を実証した報告はありませんのでご注意ください。抽出油や種子には子宮刺激作用があるため、妊娠中に過剰摂取することは控えるよう推奨されています。

セロリは安全?危険?

 セロリを猫に与えても大丈夫なのでしょうか?もし大丈夫だとするとどのくらいの量が適切なのでしょうか?以下でご紹介するのはセロリに関して報告されている安全性もしくは危険性に関する情報です。

アレルギー交差反応

 セロリに対してアレルギーを持っている人は全く別の植物に対しても交差反応を起こしやすいとされます。具体的にはヨモギ、シラカンバ(白樺)、セイヨウタンポポ、ニンジンなどです。こうした食品に対して交差的にアレルギー反応が出る現象は「セロリ-ニンジン-ヨモギ-スパイス症候群」などとも呼ばれます。ただしアレルゲンについては解明されていません。
ヨーグルトなどにセロリが含まれている場合、少量でもアナフィラキシーショック(急性で重度のアレルギー反応)が引き起こされるため注意が必要です。