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猫の歯周病

 猫の歯周病(ししゅうびょう)について病態、症状、原因、治療法別にまとめました。病気を自己診断するためではなく、あくまでも獣医さんに飼い猫の症状を説明するときの参考としてお読みください。

猫の歯周病の病態と症状

 猫の歯周病とは、歯の表面などで細菌が毒素を産生し、歯茎や骨に炎症が起こった状態を言います。
歯周病の用語解説
  • 歯垢(しこう)歯の表面にたまった食べかす+唾液+細菌の塊。70%は細菌(図1)
  • 歯石(しせき)歯の表面で歯垢が硬く石灰化したもの(図2)
  • 歯肉(しにく)いわゆる歯茎
  • 歯周(ししゅう)歯の周りにある歯根膜、歯槽骨、歯肉など全てを総括する表現(図3)
  • 歯槽膿漏(しそうのうろう)歯槽に膿が排出された状態(図4)
  • 炎症(えんしょう)異物を排除しようとする血液によるの防御機構で、炎症部分は赤く腫れる
猫の歯周病の用語解説・補足資料
  歯垢(しこう)や歯石(しせき)内の細菌が歯の表面などで毒素を産出し、 その毒素に対する炎症反応が起こります。これが歯茎で起こると歯肉炎(しにくえん)で、炎症が歯周にまで及ぶと歯周炎(ししゅうえん)と呼ばれます。この「歯肉炎」と「歯周炎」をあわせて歯周病(ししゅうびょう)と呼びます。歯槽膿漏(しそうのうろう)とは歯肉炎や歯周炎が悪化して膿(うみ=異物に対して戦った白血球の死骸)を生じた状態です。
 猫の歯周病の症状としては以下のようなものが挙げられます。
猫の歯周病の主症状
  • 歯茎の赤み
  • 口が臭い(腐敗臭)
  • 歯茎からの出血
  • 歯がぐらぐらする
  • 歯が長くなったように見える
  • 食べるのが遅い
  • 嘔吐(尿毒症による)
  • 副鼻腔炎の併発
猫の臼歯に付着した歯石
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猫の歯周病の原因

 猫の歯周病の原因としては、主に以下のようなものが考えられます。予防できそうなものは飼い主の側であらかじめ原因を取り除いておきましょう。
猫の歯周病の主な原因
  • 口の中の傷  猫が固いものや尖ったものをかんだりすると、歯茎に傷がつくことがあります。この傷から炎症が広がり、歯茎に歯肉炎が発生するというパターンです。この場合、傷が治れば歯肉炎も治まることがほとんどです。
  • 細菌の繁殖  口の中の衛生状態が悪いと、歯の間に挟まった食べカスや歯の表面に付着した歯クソを栄養源として、細菌が繁殖します。繁殖した最近は歯垢と呼ばれる肉眼でも確認できる塊になり、周囲の組織に炎症を引き起こします。
     口の中に食べかすが残るのは、ウェットフードなどやわらかいものばかり食べていたり、飼い主が歯磨きを怠るなどのことが主な要因です。
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猫の歯周病の治療

 猫の歯周病の治療法としては、主に以下のようなものがあります。
猫の歯周病の主な治療法
  • 歯石の除去  歯の表面で歯垢が硬く石灰化した歯石を除去して、炎症の大元を根絶やしにします。
  • 食習慣の改善  やわらかくて歯の間に残りやすいウェットフードばかり与えている場合、もう少し固いものに切り替えます。また食後の歯磨きを習慣化することも重要です。 猫の歯磨きの仕方
  • 基礎疾患の治療  糖尿病など別の疾病によって歯周病が引き起こされている場合は、まずそれらの基礎疾患への治療が施されます。
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