トップ愛猫家の基本迷子猫の探し方

迷子猫の捜索手順

 猫が迷子になってしまったときの捜索手順を、優先順位の高い方から列挙していきます。いなくなってからの対応が早ければ早いほどペットの発見率も上がります。しっかり予習して、いざとなったときパニックに陥らないようにしましょう。

猫を探す

 猫を放し飼いにしており、どこをほっつき歩いているのか把握できていない場合は探しようがありませんが、完全室内飼いの猫が迷子になってしまった場合は、まずいなくなった場所の近辺を探すというのがセオリーです。家から飛び出して迷子になった時は家の近辺を、動物病院へ行く途中で飛び出して迷子になった時は、飛び出した場所の近辺を探すようにします。手伝ってくれる友人や知人がいる場合はヘルプをお願いしましょう。

まずは家の中を探す

 猫の姿が見えなくなったとき、まずは家の中を探してみましょう。具体的には以下のような場所です。ただ単にかくれんぼしているだけかもしれません。
  • 家具の裏や下
  • 地下室
  • 家具(ソファーやタンス)の中
  • ベッドの中や下
  • 洗濯機のドラム

猫を探す範囲

 猫が家の中にいない場合、脱走して外に出てしまったのかもしれません。オーストラリアのクイーンズランド大学が行った調査では、迷子猫が失踪場所から50m以内で発見される割合は50%、500m以内で発見される割合は75%と報告されています。また、完全室内飼いされている猫の75%は失踪場所から137m以内で発見されたのに対し、屋外にアクセスできる猫の75%は1,609mだったとも。こうしたデータを基にすると、まずは猫がいなくなった場所から半径50mのエリアを重点的に探すのが効果的と考えられます。捜索した場所を地図に書き込み、いつどこを捜索したの記録しておくことも重要でしょう。
 猫が放し飼いされており、そもそもどこでいなくなったのかがわからないという場合は捜索がぐんと難しくなります。家を中心として捜索範囲を1.5~2kmまで広げないといけません。

探す場所

 迷子猫のおよそ8割は屋外で発見され、以下に示すような場所で見つかることが多かったと言います。夏場にいなくなった場合は涼しい場所、冬場にいなくなった場合は暖かい場所を探すと、猫を見つけられる確率が高まるでしょう。また猫が好きなおやつやまたたび、おもちゃなどを持っておけば、見つけたときに誘い出しやすくなります。
庭 | 自宅の前 | 植え込みや低木 | パティオやポーチの下 | 家の下 | 下水溝 | ガレージ | 猫用扉 | 小屋や納屋 | 建物の外 | 乗り物の下 | 農場・林・森の中 | 小屋の下 | ガレージの下 | 道路脇 | フェンスの中や隙間 | 木の上 | 野良猫のコロニー | バルコニー | 乗り物の中 | 材木の中
 小さく名前を呼びながら探せば、怪しまれたときに「猫を探しているんです」と言いやすくなります。探すときはキャリーバッグを持参して下さい。怖がっている猫を抱いて連れ帰ろうとすると、パニックに陥ってまたどこかに逃げられてしまう危険性があります。また日頃から名前を呼べば寄ってくるようしつけておけば、外においても自分の名前に反応して「ニャ~」と鳴いたり恐る恐る隠れ場所から出てきてくれる可能性が高まります。猫に名前を覚えさせる際の詳しい手順は以下のページをご参照ください。 猫に名前を覚えさせる 迷子になった猫は陰になった部分に身を隠す

探す時間帯

 捜索する時間帯には日が出ている日中と日が沈んでからの夜間がありますが、両方にメリットとデメリットがあります。昼間見つからなかった場合は、夜間に改めて探すというのも手です。
捜索時間と特徴
  • 日中の捜索メリットは太陽の光がある分、猫の姿をえやすくなる点や、捜索のため近隣の家を訪問しやすい点。デメリットは、猫が警戒してなかなか姿を現さない点。
  • 夜間の捜索メリットは猫が警戒心を解いて隠れ場所から出てきやすくなる点や、騒音が少ないため猫の声を聞き取りやすくなる点。デメリットは猫が姿を見せても人間の目ではとらえにくい点(特に黒猫)。また声や音を出すと近所迷惑になり、不審者として怪しまれる可能性も。

関連機関に連絡する

 猫をあちこち探したにも関わらず、すぐには見つからないことがよくあります。個人の捜索能力には限界がありますので、ひとまず関連機関に連絡し、最低限自分の猫が迷子になっていることだけは連絡しておきましょう。

動物愛護センターや保健所に連絡

 犬や猫を飼ったことの無い一般人が保護した場合、「野良犬、野良猫→保健所」という思考パターンをもっていることがほとんどです。保護された迷子犬が動物愛護センターや保健所に送られている可能性がありますので、管轄の施設に連絡を入れましょう。
 ちなみに最近ではネット上で迷子情報を提供している自治体も多いですが、多少のタイムラグがあるようですので、最新情報を仕入れたい場合は直接電話で確認します。 収容動物データベース(東京都)

動物病院に連絡

 迷子猫が交通事故や動物虐待の被害に遭い、救急病院などに収容されている可能性もあります。取り急ぎ救急病院や動物病院に連絡をいれ、ご自分のペットの外見を伝えましょう。また迷子チラシを置いてよいかどうかも合わせて確認しておきます。

警察署に連絡

 猫は法律上「モノ」として扱われます。ですから迷子猫を保護した人が、猫を「拾得物」(しゅうとくぶつ=いわゆる落し物)として派出所や警察署に届け出ているかもしれません。 お近くの交番に問い合わせてみましょう。派出所間で連絡を取り合ってくれれば、多少離れた場所に迷い込んでいても見つかる確率が高まります。

ネットで情報収集する

 IT技術の進歩により、迷子猫の情報をほぼリアルタイムで確認することができるようになりました。「迷子猫 掲示板」などで検索をかけ、お住いの地域に迷子猫情報の掲載依頼を出してみましょう。また猫がいなくなった場所を管轄する保健所や動物愛護センターのホームページも併せてチェックします。

ペット探偵に依頼する

 世の中には、迷子犬や猫を探してくれる業者があります。こうした業者は通称ペット探偵などともいわれますが、選択肢の一つとして提示しておきます。発見できた場合の料金、できなかった場合の料金など、ご自身で確かめた上で、依頼するかどうかご決断下さい。
 ペットの発見率は、いなくなってからの対応が早ければ早いほど高くなる傾向があることは事実です。「今すぐにでも迷子のペットと再会したい!」と強く望まれる方は、考えてみても良いかもしれません。「ペット 捜索」、「ペット 迷子」などのキーワードで検索を掛けてみてください。ただし業者の選定は自己判断でお願いいたします。

迷子チラシで猫を探す

 迷子になったペットは、いなくなった場所の近くで見つかることが多くあります。地域住民の目に広く触れる形で迷子猫の告知ができれば、それだけ発見できる可能性も高まるでしょう。

迷子チラシ・ポスターを作る

 近隣住民に捜索をお願いするときは、効果的な告知チラシが必要となりますが、以下で簡単な一例を挙げます。なお迷子チラシを専門に作成してくれる会社もあります。ねこてっくす迷子ペット.netなどが一例です。最短では注文した当日に納品できることもあります。
迷子チラシの作り方
猫が迷子になったとき、自力で探そうという人は迷子ポスターを作ると効果的です。
  • 1、猫の状態猫の種類、性別、不妊手術の有無、鈴や迷子札の装着の有無
  • 2、猫の名前探すときに名前を呼ぶと反応を示すことがありますので、名前は明記しましょう
  • 3、猫の特徴その猫にしかない特徴を明記しておくと、探す側でも個体判別しやすくなります。
  • 4、謝礼についてこれがあることにより、連絡してくる確率が劇的にアップしますが、トラブルが発生しないように充分気をつける必要があるでしょう。 謝礼の内容は明示しないほうが良いです。「発見につながる有効な情報をくれた方には、心ばかりの謝礼を差し上げます」など、お金なのか物品なのか分からない、当たり障りの無い表現が無難だと思います。電話を掛けてきた情報提供者に対し、「猫が見つかった場合は、謝礼を差し上げます」と念を押すことも重要です。電話を掛けた時点で何かをもらえると思っている人もいるので、トラブルが発生しないように注意して下さい。
  • 5、連絡先セキュリティの関係上、住所は不要です。電話は携帯の方が無難でしょう。 また、明記する名前は仮名で構いません。この仮名宛にかけてきた人は、その時点で迷子猫の連絡であるとすぐにわかります。
 これを印刷業者に頼んで500枚~1000枚ほど印刷しましょう。パソコンのプリンターでは雨水でにじんでしまいますので、印刷業者に頼んだほうが無難です。大きさは、ポスティング用ならB6~A5サイズ、貼付用ならB5~A4サイズがよいでしょう。

迷子チラシを配る

 できた迷子チラシを配る際は、以下に述べるような点を念頭に置くとスムーズに進みます。
迷子チラシの配り方
  • 近所を戸別訪問する 猫が他人の家の中で見つかるというパターンは意外と多くあります。先述したオーストラリアの調査では10.3%となっていますので無視できません。チラシを配るときは近隣の家を戸別に訪問してチラシを渡し、猫の外見を覚えてもらうと同時に家の中や庭に忍び込んでいないかを確認してもらいましょう。ちなみに飼い主から見て「好奇心旺盛」と評される猫の方が、隣家に忍び込んでいる確率が高かったとのこと。
  • 不特定多数の人が目にする場所 チラシを貼付するなら、不特定多数の人が目にする場所がよいでしょう。具体的には、動物病院、個人の経営している商店(靴屋、クリーニング屋、そば屋など。コンビニやファミリーレストランなど、フランチャイズ展開している店は難しいことが多いです)、派出所、郵便局、スーパーマーケット、銀行、町内会の掲示板などに”ダメもと”でお願いし、目立つ場所に貼らせてもらいます。ペットの生死が掛かっていますので、気後れしている場合ではありません。
  • 電柱に貼る 電柱に貼るという方法もありますが、これは法に抵触してしまいます。しかし迷子猫の捜索など、非営利目的の場合は大目に見てくれることが多いようです(貼るかどうかは、最終的にご自分の裁量でお願いいたします)。その場合、地図上にチラシ貼付場所をマーキングしておき、迷子猫が見つかった場合はすぐさまチラシをはがせるようにしておきましょう。
  • 公園などで聞き込み チラシを配布するなら、公園などで聞き込みを行い、そのついでにチラシを配るのが有力です。猫の飼い主は、ペットを失った心の痛みに共感してくれることが多いので、協力者を得やすいでしょう。
  • 郵便受けにポスティング あとは地域住民の郵便受けにポスティングします。首輪のついた猫を勝手に自分のものとして飼うと、「窃盗罪」に当たるという法的な知識の無い人が大部分です。猫を保護してそのまま飼っている人がいる場合は、ポスティングによって個別に告知すると、名乗り出てくれるかもしれません。

連絡を待つ

 告知チラシを配布したり貼付したら、あとは運を天に任せて連絡が来るのを待つしかありません。もし家が一戸建ての場合は、猫がいつでも戻ってこられるよう玄関先に普段使っているベッド、猫が大好きなおやつ、飼い主の匂いがついたものなどを置いておきましょう。
 不特定多数の人間に働きかけているという関係上、はっきり言って、いたずら電話や冷やかしがあるかもしれません(お宅の猫が川原で死んでいましたよ、など)。また、手を尽くしたにもかかわらず、結局ペットが見つからないこともあります。
 配布したり貼付したチラシを見て連絡してきた個人に対しては、「見つかった場合は謝礼を差し上げますので、お電話番号など頂戴できますか?」と切り出すと、連絡先を聞きやすいでしょう。情報の内容が信頼に足ると判断される場合は、その情報に基づいて改めて付近の捜索を行います。
 ここまでお読み頂いた方は、「こんなしちめんどう臭いことをするくらいなら、そもそも猫が迷子にならないように気をつけよう!」と痛感されていると思います。しかしそれこそが、このページで最も言いたいことです。迷子猫が発生する原因は何なのか、そして迷子猫が発生しないようにするためには、飼い主として何に気をつければよいのかを常に念頭においておけば、ペットの迷子はほぼ予防することができます。
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猫が迷子になる理由

 放し飼いだろうが室内飼いだろうが迷子猫は発生します。2016年、オーストラリアのクイーンズランド大学は迷子猫1,210頭を対象とした統計調査を行いました。その結果、44.5%の猫が家の中と外を自由に行き来できる「放し飼い」という飼育方法だったといいます。それに対し完全室内飼いの猫が26.6%、飼い主の監督下で外に出ることができる変則的な放し飼い猫が22.4%という割合でした。要するに、飼育方法にかかわらず迷子猫は発生するのであり、室内飼いだからといって安全というわけではないということです。

室内猫が迷子になる原因

 完全室内飼いをしているはずの猫が迷子になってしまう原因は、言うまでもなく「脱走」です。
 クイーンズランド大学が部屋の中から逃げ出した403頭の猫がどのような状況だったかを調べたところ、以下のような割合になったといいます。 迷子猫が室内から逃げた時の状況
  • ドアやガレージの隙間=67.5%
  • 窓からジャンプ=10.4%
  • 不明=8.2%
  • 壊れた窓や網戸=5.2%
  • バルコニーからジャンプ=4.7%
  • 壊れた猫用扉=1.5%
  • 室内で発見=1.0%
  • その他=0.7%
  • 敷地内からの移動中=0.5%
  • 外にいる時=0.2%
 猫が迷子になったとき、飼い主もしくは第三者が家の中にいた割合は71.8%という高い値でした。こうしたデータから見えてくるのは「完全室内飼いでも迷子になる」「家の中に飼い主がいようといまいと迷子になる」ということです。

屋外猫が迷子になる原因

 猫が家の中と外を自由に行き来できる、いわゆる「放し飼い」という飼育スタイルの場合、室内飼いの場合に比べて当然迷子猫になる確率は高まります。2017年に日本国内で行われた統計調査によると、回答者数1,285人のうち主に屋外で飼育している割合が3.1%、室内と屋外半々くらいで飼育している割合が10.9%と報告されています。

交通事故にあった

 猫は前進運動に比べて「後ずさり運動」が苦手だといいます。また、突然の車のライトやクラクションの音でびっくりし、体が硬直してしまうこともあります。こうして交通事故に巻き込まれる猫が結構います。不慮の事故によって路上で命を落とす猫の数は、行政すら把握しきれていません。限られたデータから推測すると、年間の殺処分と同じくらい、もしくは3倍超という恐ろしい数字が見えてきます。詳しくは「放し飼いが招く猫の死」で解説してありますのでご参照ください。

帰り道がわからなくなった

 特にオス猫の場合、繁殖期になると頻繁に外に出かけてメス猫の尻を追いかけるようになります。メス猫を追いかけているうちに他のオス猫の縄張りに入り込んでしまい、ケンカになってしまうこともしばしばです。ケンカに勝てばいいのですが、ケンカに負けてすごすごと逃げ延びた結果、帰り道が分からなくなり、そのまま迷子になってしまう猫がいます。一般的に、猫には帰巣本能があると言われていますが、人間同様、方向音痴の個体もたまにいます。

体調がよくない

 猫は本来、体調不良があってもギリギリまで表には見せない動物です。これは、野生環境で体調不良のそぶりを見せると、他の外敵に襲われたり、他のオス猫などになめられたりして、自分の身に危険が及ぶからです。ですから猫は、体調がすぐれないことを自覚すると、本能的に人目につかない場所を探し出し、元気を取り戻すまで自主的に養生するという習性があります。英気を養っている間は家に戻りませんので、飼い主からすると「迷子になった!」ということになります。

住環境の変化に耐え切れず

 「犬は人につき、猫は家につく」という言葉があるくらい、猫は自分の住環境(テリトリー)を重んじています。同居人が増えた、赤ちゃんが生まれた、新しい犬やネコを迎えた、部屋の模様替えをした、引っ越したなどの環境の変化があると、猫は「自分のテリトリーが侵害された!」と思い、新たな住みかを求めて放浪の旅に出るということがあります。

人間に捕獲された

 保健所や動物愛護センター職員、動物虐待者など、外には猫の外敵といえる人間がたくさんいます。猫がなかなか家に帰ってこない場合、当然こうした人間たちに捕まった可能性もあります。1970年代までは、金銭目的での猫捕りが主流でしたが、近年は虐待目的での猫捕りが増えつつあるというのが現状です。詳しくは猫さらいがいるをご参照ください。
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迷子猫の予防法

 猫が迷子になる理由により飼育方法にかかわらず猫が迷子になることはわかりました。そしてその脱走ルートもある程度明らかになりました。こうした知見は迷子猫の発生を予防するときに重要になります。

基本的な迷子対策

 猫の飼育方法にかかわらず重要になるのは、猫にIDを装着しておくことです。装着することで迷子の発生率が下がるわけではありませんが、万が一迷子になってしまったとき、飼い主の元に連絡が来て再会できる確率が高まります。

猫に首輪を装着する

 猫に首輪(カラー)を装着しておけば、ひと目で飼い猫であることがわかるようになります。その結果、たまたま外で猫をつかまえた人が保健所や愛護センターに直接持ち込んでしまう確率が減ってくれるでしょう。また首輪に迷子札を付けておけば、万が一迷子になっても飼い主に連絡が来る可能性が高くなります。さらに後述する迷子猫を探すときに役立つ商品を装着する際も首輪が必要となります。
 首輪は本来猫の体に備わっていないものです。装着に際しては当然ストレスがかかりますが、「絶対家の中から逃すことはない!」という確信が持てない方は使用したほうがよいと思われます。

マイクロチップを装着する

 マイクロチップとは直径約2mm、長さ約12mmのICチップで、中にはシリアルナンバーなどの基本情報がデータとして入っており、専用の「マイクロチップ・リーダー」(読み取り機)があればそのデータを読み取ることができます。チップの埋め込みに補助金を出している自治体があったり、またペット保険料が安くなるなどの特典がついてくるため、猫が迷子になってしまった場合を想定してこのマイクロチップを体内にあらかじめ埋め込んでおく飼い主が徐々に増えてきています。
マイクロチップに登録できる情報
 IDナンバー・埋め込んだ日時・飼い主情報(飼い主の名前/郵便番号/住所/電話番号)・動物情報 (動物の種類/毛色/性別 [オス・メス・去勢オス・避妊メス] )/名前)・ 獣医師情報 (獣医氏名/ 所属獣医師会コード/ 施設情報/施設名/ 郵便番号/住所/電話番号)
マイクロチップ本体と、情報を読み取るマイクロチップリーダー  マイクロチップは動物病院などで取り扱っており、猫の皮下にインジェクター(挿入装置)を用いて埋め込みます。マイクロチップの埋め込み自体は非常に短時間で終わり、早ければ数秒です。また生体に無害な素材のため、異物反応による炎症や発癌性(はつがんせい)などの副作用はほとんどなく、移動防止キャップにより、体の中でずれたりしないようになっていますので、迷子札のように落ちて紛失するということがありません。なお、2007年1月より、ライフチップを含むすべてのマイクロチップの登録データは、AIPOが管理する家庭用動物向けデータベースと統合されています。 AIPOとは?  また、「迷子になった時の身分証明書」という以外には、以下のような役割が期待できます。
マイクロチップの役割
  • 猫のパスポート EU諸国(英国・フランス・ドイツ・スイス・オーストリア等)・シンガポール・香港・オーストラリア・ニュージーランド等では、ペットの出入国に際してマイクロチップの装着を義務付けています。ペットを海外へ連れて行きたいという状況になった場合には、マイクロチップ自体がペットのパスポートになってくれます。
  • 捨て猫を減らす マイクロチップを装着すると、基本的には体の中から取り出すことは出来ません。何らかの事情で「猫の飼育を放棄したい」と思っても、マイクロチップの情報を頼りに自分の所業がばれてしまう危険性があるので、マイクロチップの装着は「猫を捨てたい!」という人に対する抑止力になってくれるでしょう。
  • 猫の体温を測る マイクロチップの中には、体温計機能を備えたものもあります。直腸に温度計を差し込むといった作業を割愛できますので、猫にとっても獣医さんにとっても気楽でしょう。

完全室内飼い猫の脱走予防

 完全室内飼いの猫が脱走する方法として多いのは「ドアやガレージの隙間から逃げ出す」「窓からジャンプする」「壊れた窓や網戸から逃げ出す」「バルコニーやベランダからジャンプする」というものです。こうしたパターンは以下の注意点を守っていればかなりの確率で防げると思われます。
室内猫を迷子にしないために
  • 猫をベランダに出さない SNSなどではベランダのへりにたたずむ猫の写真をよく見かけることがあります。飼い主は「いいね」が欲しくてやっているのでしょうが、こうした行為は猫が迷子になってしまう確率を高める危険なものです。住んでいる場所が2Fだろうが15Fだろうが落下の危険性もありますので、猫ベランダに出すのは絶対にNGです。
  • 窓は開けすぎない 気温が高まる夏場は窓を開けて空気の入れ替えをする機会が多くなります。しかし網戸にほころびがあると、そこに猫が爪を立てて破いてしまうかもしれません。あるいは窓の外に見えた鳥や虫に興奮し、網戸をよじ上ってしまうかもしれません。窓を開ける時は猫が物理的に通過できない10cm程度にとどめるか、大きく開ける時は必ず飼い主が監督した状態で行うようにします。
  • 脱走予防バリアを設ける 猫がドアの隙間から出て行ってしまう直接的な原因は、飼い主がドアが開け閉めをすることです。しかし間接的な原因として、そもそも猫が出入り口に近づけるという構造的な欠陥が挙げられます。猫がドアや扉に近づけないよう、家の中に脱走予防バリアを設けてしまいましょう。猫はジャンプ力があるため、犬用のペットゲートではなく猫用のハイゲートを選んだほうが無難です。

放し飼い猫の迷子予防

 放し飼い猫が迷子になってしまうことを防ぐための根本的な方法は猫を完全室内飼いにするということです。当サイト内、猫をどこで飼うか?でも詳述しましたが、以下ではもう一度猫を放し飼いにすることの危険性やデメリットを列挙します。迷子になること以外にも、非常に多くの危険性が付きまとうことがお分かりいただけるでしょう。
猫の放し飼いの危険性
  • 交通事故に遭う危険性が高い
  • エンジンルームでの事故に巻き込まれる
  • 迷子になることがある
  • 他の猫とのけんか
  • 感染症の危険がある
  • 心無い人間のターゲットになる
 交通事故などで負傷し、行政機関に収容された後に殺処分される猫たちの数は、平成28年度で年間約8千頭です。また路上死動物として人知れずゴミ回収業者に処理されている猫たちの数は、推計で7万~24万とされています。こうしたデータを知っていれば「外を出歩くのは猫の自然な行動だ」とはもはや言えなくなるでしょう。負傷動物や路上死動物に関する詳細は「放し飼いが招く猫の死」をご参照ください。
 さらに2017年には、最低13頭の猫を対象としたひどい動物虐待事件が起こっています。詳しい内容は「猫 税理士 虐待」で知ることができますが、自分の猫がこの事件と同じような酷い目に遭うことを想像すると、外出を自由にしてほったらかしにするという選択肢はほとんど考えられなくなります。
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迷子猫を探すときに役立つ商品

 通信技術の進歩により、迷子になった猫を探すときに便利な商品がいろいろと開発されています。以下で具体例をご紹介しますが、これらの商品は安心して放し飼いするためではなく、万が一迷子のなった時の備えとして利用していただければと思います(2017年12月更新)。

Bluetoothによる迷子探し商品

 猫に発信機を取り付け、そこから発せられる信号を受け取ることで位置を特定する迷子探し商品があります。ほとんどは、近距離無線通信規格の一つ「Bluetooth」によって、猫に取り付けた子機の位置情報が親機に送られてくるという仕組みです。
 メリットは「価格が安い | 子機が小さくて軽い | バッテリーが比較的長持ち」、デメリットは「近くにいないと信号を受け取れない」という点です。

MAMORIO

Blueteethによる迷子猫探し商品「MAMORIO」
  • 特徴「MAMORIO」は親機と子機がある一定の距離以上離れると警告を発してくれるアラート機能付き。たとえ赤の他人であっても、専用アプリをダウンロードしたスマホであれば子機からの信号をキャッチできる(ただし場所の通知は飼い主にだけ)。
  • 発信機・子機縦35.5mm×横19mm×厚さ3.4mm | 重さ3g | リチウム電池で最大1年間
  • 受信機・親機iPhoneやAndroid端末に無料アプリをダウンロードして利用
  • 通信可能範囲Bluetooth | 約30m
  • 公式情報MAMORIO

Loc8tor Pet

  • 特徴「Loc8tor Pet」(ロウケイターペット)は猫が近ければ近いほど受信機(親機)のLEDがたくさん光るというデザイン。猫が付けているタグ(子機)からも音が出る。
  • 発信機・子機直径3cm×厚さ0.7cm | 重さ7g
  • 受信機・親機クレジットカードサイズの専用機
  • 通信可能範囲RFベースの特許技術 | 開けた場所で122m
  • 公式情報Loc8tor Pet

Tabcat

  • 特徴Loc8tor Petと同一メーカーによる商品。「子機をどうやって付けたらいいのかわからない」という要望に応え、猫の首輪に装着するための専用タグカバーが付いて来る。
  • 発信機・子機直径3.2cm×厚さ0.8cm | 重さ7g
  • 受信機・親機クレジットカードサイズの専用機
  • 通信可能範囲RFベースの特許技術 | 開けた場所で122m
  • 公式情報Tabcat

つながるコル

Blueteethによる迷子猫探し商品「つながるコル」
  • 特徴Anicallが提供するサービス。飼い主が「迷子通知モード」を選択すると、首輪に取り付けられた子機から識別番号が送信され、専用アプリをダウンロードしたスマホ(親機)での検出が可能となる。
  • 発信機・子機コイン電池で1年以上 | 首輪装着型
  • 受信機・親機iPhone、iPad、および iPod touchに専用アプリをダウンロードして利用
  • 通信可能範囲Bluetooth | 見晴らしのよい場所で約30m
  • 公式情報つながるコル

ねこもに

Blueteethによる迷子猫探し商品「ねこもに」
  • 特徴自分で捜す自信がないとか捜索する時間がないという人のため、プロのペット探偵による「ねこ捜索サービス保険」が付いて来る。
  • 発信機・子機縦22.4mm×横44mm×厚さ8mm | 重さ約10g | 電池寿命は約1年
  • 受信機・親機iPhoneに専用アプリをダウンロードして利用(2017年12月時点ではAndroid未対応)
  • 通信可能範囲Bluetooth | 75m
  • 公式情報ねこもに

GPSによる迷子探し商品

 Bluetoothを用いた商品はどれも「迷子猫が近くにいないとわからない」という致命的な欠点を抱えていました。しかしGPSという技術を用いれば、たとえ猫が地球の裏側にいても見つけてくれます。GPSはカーナビやスマホの地図アプリなどで馴染み深い技術ですが、最近はなくしもの探しや犬猫の迷子探しにも応用されるようになっています。
 メリットは「世界中どこにいても居場所がわかる」、デメリットは「機器の価格が高い | 年間通信費がかかる | 子機が比較的大きくて重い | バッテリーの持続時間が短い」という点です。

あんしんGPS

GPSによる迷子猫探し商品「あんしんGPS」
  • 特徴京セラが提供する商品。スマホはau限定。犬向けのペットモードでは、子機を装着したペットの位置や移動経路はもちろんのこと、歩数や消費カロリーもある程度測定してくれる。子機がやや大きいので猫には不向き。
  • 発信機・子機53×41×14.3mm | 重さ約33g | バッテリーは340~380時間
  • 受信機・親機auスマートフォンに専用アプリをダウンロードして利用
  • 公式情報あんしんGPS

Pawtrack

GPSによる迷子猫探し商品「Pawtrack」Pawtrack「Pawtrack」はアメリカのクラウドファンディングサイト「Kickstarter」を通して商品化されたペット用GPSトラッキングシステム。GPSのほかWiFi機能もついており、猫が家にいる間は子機をスリープ状態にしてバッテリーの浪費を防ぐ。携帯電話ネットワークに接続するときの通信規格の問題で残念ながら現在日本では利用不可(※2017年12月時点)。

Ping

GPSによる迷子猫探し商品「Ping」
  • 特徴「Ping」はアメリカのクラウドファンディングサイト「INDIEGOGO」を通して商品化されたペット用GPSトラッキングシステム。GPSのほかBluetooth機能もついている。親機と子機にかかる初期費用のほか、衛星通信費が年間30~40ドルの間でかかる。日本国内においても代理店経由で入手可能。
  • 発信機・子機34×34mm×12mm | 重さ28g | バッテリーは充電式で約3ヶ月
  • 受信機・親機iOSやAndroidに専用アプリをダウンロードして利用
  • 公式情報Ping
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