トップ猫の栄養と食事キャットフードの選び方

キャットフードの選び方

 キャットフードの成分や添加物を知り、パッケージの読み方を理解することで、今まで漠然としていたフード選びに、明確な判断基準ができます。

キャットフードの種類

 キャットフードは含んでいる水分の量により、幾つかの種類に分類されます。毎日同じフードを食べていると、それほどグルメではない猫と言えども、たまに飽きが来てしまうこともあるでしょう。そんなときときは、ちょっと食感や匂いの違ったフードを与えてみると、食欲が回復することがあります。
 以下は水分含有量によるキャットフードの種類です。 ペットフード協会

ドライタイプ

 「ドライタイプ」とは水分含有量10%以下のキャットフードのことです。
 水分含有量が13%以上では、カビが生えたりするので12%以下に保つ必要があります。安全性を考慮して多くは水分含有量10%以下の表示をしているメーカーが多いようです。開封したら酸化が始まるため、開封後は直射日光を避けて密閉保存が必要となります。なお、具体的な製造方法に関しては、姉妹サイト「子犬のへや」内の「ペットフードができるまで」というページをご参照ください。

セミモイストタイプ

 「セミモイストタイプ」とはいわゆる「半生」のことで、水分有料25~30%の発泡していないキャットフードを指します
 品質保持の為に砂糖や防カビ剤等の添加物を使用し、また水分保持のために湿潤調整剤を添加します。なお水分含量は同じでも、加熱発泡処理されているものはソフトドライとして区別されます。

ウェットタイプ

 「ウェットタイプ」とは水分含有量75%以上のキャットフードです。
 においが強く肉の食感が残っているため、猫の満足度も高くなります。ただし価格がやや割高なことと、食べかすが残りやすいため歯石や口臭の原因になりやすいのが難点です。残した場合はラップして冷凍保存が必要です。
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キャットフードの成分一覧

 市販されているキャットフードのパッケージには成分表が記載されています。「肉」や「ミート」という文字を見ると、なんとなく人間用の食品をイメージしてしまいがちですが、実際は少し違ったものを指し示していることがあります。以下では具体的な記載成分とその定義について見ていきましょう。 食べさせてはいけない!ペットフードの恐ろしい話(白揚社)AAFCO

肉・ミート

 肉・ミートとは、処理された動物から取れた汚染されていない肉で、骨格筋または、舌、心臓、横隔膜(おうかくまく)、食道などにみられる横紋筋肉(おうもんきんにく)のこと。これらに付属している皮、腱(けん=筋肉と骨とをつなぐせんいのこと)、神経、血管、脂肪は含んでも含まなくてもよい。多いのは鶏、七面鳥、牛、ラムなど。
粗悪品の場合  粗悪品の場合、道路などで交通事故に遭い死亡した動物の死骸(しがい)や、何らかの病気にかかって病死した動物の死骸を用いていることもある。また成長促進剤など人工的な薬品を過剰に含んだ肉の場合もありうる

肉副産物ミート副産物

 肉副産物ミート副産物とは、動物の体から肉部分を除いた、汚染されていない、かつ精製(せいせい)されていない組織のこと。肺、脾臓(ひぞう)、腎臓(じんぞう)、脳、肝臓、血液、骨、胃腸(含有物は除く)などのこと。 毛、角、歯やひづめは含まれない。
粗悪品の場合  病死した動物の内臓を用いていることもある。ガン組織や腫瘍(しゅよう)組織、腐敗(ふはい)した内臓などを用いても加工してしまえばそうとは分からない。

肉粉・ミートミール

 肉粉・ミートミールとは、血液、毛、ひづめ、角、くず皮、糞、胃腸(含有物を除く)部分を精製して脂肪を除いたもの。カルシウムの含有量がリンの2.2倍を超えていないもの。ペプシン(胃液に含まれる消化酵素)で消化できない残留物が12%以下で、また精製されたものの中の、ペプシンで消化できない粗たんぱく質が9%以下であること。
粗悪品の場合  病死した動物や事故死した動物の組織を用いている場合もある。素材自体はゴミ同然で安価なため、原材料費を抑えてキャットフードの量を増やそうとしたら、この成分の割合を増やす可能性がある。名前につられて肉を粉状にしたものをイメージしないように注意。

穀物

 穀物とは、米、玄米、小麦、大麦、とうもろこしなど。
粗悪品の場合  人間の食用にはできない穀物、例えば基準値以上の残留農薬を含んだ穀物や古くなって食用にはできなくなった穀物を用いることもある。ファーストフードで余った食材を用いている可能性もある。

脂肪

 脂肪とは、鶏脂肪、魚油、ひまわり油など。酸化すると有害物質になるため、酸化防止剤や添加物投与対象となる。
粗悪品の場合  腐った脂肪、料理の廃油などを再利用することもある。

ビートパルプ

ビートパルプとは、甜菜(ビート)から等分を搾り取った後の残りかす。

ダイジェスト

 ダイジェストとは、フードの表面に吹き付ける脂肪を加水分解したもの。

ミートボーンミール

 ミートミールとの違いは肉の他に骨も含んだものを精製したもの。リンを最低4%含む。その他はミートミールと同じ。

添加物(てんかぶつ)

 添加物はたくさんありますが、体にとって必要な物質はただの一つもありません。つまり無いに越したことはないものばかりです。
 2009年6月1日より愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律(通称ペットフード安全法)が施行されました。これによりペットフードの製造業者は、原則として添加物を含む全ての原材料名を表示することが義務付けられました。 環境省自然環境局による詳細解説
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キャットフードの添加物一覧

 添加物はたくさんありますが、体にとって必要な物質はただの一つもありません。以下では代表的な添加物の一覧リストを載せました。キャットフードのラベルを読むときなどの参考にして下さい。 飼料添加物一覧(FAMIC)

プロビレングリコール

 プロビレングリコールはかつて、保湿作用や制菌作用といった目的で、主に半生フ-ドに使用されていました。
 プロピレングリコ-ルを与えられた犬には臨床的、血液学的影響は見られませんでしたが、猫では赤血球にハインツ小体の増加や赤血球数の変化などがみられるため、現在は「猫用に用いてはならない」と規定されています。

エトキシキン

 エトキシキンは元々、ゴムの生産に用いるために開発されました。一部「枯葉剤(かれはざい)の原料」という噂がありますが、枯葉剤の原料ではなく「枯葉剤の酸化防止剤」として使用されていたというのが真実のようです。
 ビタミンEよりも優れた抗酸化作用があり安価で、少量であれば健康に害はないと主張するメーカーもあります。しかしそう言い切るだけのデータがそろっているわけではなく、今もって猫に健康上の問題を引き起こす危険性は残されている物質です。日本では飼料への添加は認められていますが、人間の口に入る食品への添加は認められていません。

亜硝酸ナトリウム

 亜硝酸ナトリウム(あしょうさんなとりうむ)保存料として、また赤色着色剤として広く用いられています。肉の色素と化学反応を起こして鮮やかな赤色に発色し、肉が黒ずむのを防ぎます。また魚卵、魚肉、食肉に多く含まれるアミンという物質と胃の中で化学反応を起こし、ニトロソアミンと呼ばれる強力な発がん性物質が生じます。

ブチルヒドロキシアニソール

 ブチルヒドロキシアニソール(BHA)は、1940年頃から石油用の抗酸化剤として用いられるようになり、1954年にはアメリカで、追って1956年には日本でも食品添加物として使用することが認められました。こちらの方は現在でも、魚介冷凍品と鯨冷凍品や、チューインガム、油脂、バター、魚介乾燥品、魚介塩干品、乾燥裏ごし芋などへの限定的な使用が認められていますが、アメリカでの実験報告によれば膀胱(ぼうこう)がんや甲状腺がんを誘発する危険性を否定できないと言われています。

ソルビン酸カリウム

 ソルビン酸は、1959年にナナカマド(Sorbus aucuparia)の未熟果汁に発見された天然に存在する物質です。保存料として使用されます。

グリシリジン・アンモニエート

 グリシリジン・アンモニエートは安全性が完全に確認されたわけではない甘味料。人間への使用は禁止されています。

没食子酸プロピル

 没食子酸プロピル(ぼつしょくしさんぷろぴる)は、フードの損傷を遅らせるために用いる化学物質で、肝臓の損傷を引き起こす疑いがあります。

赤色3号

 赤色3号(あかいろさんごう)はラットに投与した実験では、赤血球の数が減少してヘモグロビン値が低下すると言われています。ラット2世代目に対して、0.1~4%を餌に混ぜて食べさせた実験では、二代目のラットに甲状腺線腫の明らかな増加が観察されたとも。

赤色102号

 赤色102号(あかいろいちまるにごう)は、2%を含む飼料を、ラットに90日間食べさせたところ、赤血球数が減り、さらにヘモグロビン値、GOT、GPTの低下が認められました。また、赤色102号を3%含む餌をラットに1年以上与えた実験では、次第に食欲がなくなって体重が減り、心臓や肝臓が体重に比べて重くなったという報告もあります。人間ではジンマシンを起こすことが知られています。

赤色105号

 赤色105号(あかいろいちまるごごう)は、0.04%を含む餌をラットに20ヶ月間食べさせ続けた実験では、2ヶ月以降食べる量が減り、成長が悪くなりました。また1%を含む餌の場合、甲状腺の重さが増える傾向が観察され、GOTとGPTが明らかに上昇したと報告されています。

赤色40号

 赤色40号(あかいろよんじゅうごう)は発がん性物質の可能性が示唆されています。

青色2号

 青色2号(あおいろにごう)はウイルスに対する猫の感応性を増大させることが証明されています。

合成調味料

 合成調味料(ごうせいちょうみりょう)は、各メーカーが合成してフードに風味を与え、猫の嗜好性(しこうせい=好きになること)を刺激する目的で添加されます。
 調味料の安全性を確認することは難しく、仮にメーカーに直接問い合わせても「製造ノウハウの関係上、具体名はお答えできません」等の回答が来る可能性が高いです。
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キャットフードの表示

 キャットフードのパッケージに表示される項目には、大きく分けてペットフード安全法で義務化された項目と、ペットフード公正取引協議会の公正競争規約(こうせいきょうそうきやく)が規定している項目があります。

ペットフード安全法の表示項目

 2009年6月1日より愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律(通称ペットフード安全法)が施行(せこう)され、製造業者名や賞味期限などの表示が義務付けられました。以下5項目は、ペットフード安全法で義務化された表示項目です。

ペットフードの名称

ペットフード協会によると、「ペットフード」の定義は以下のようになります。
ペットフードとは?
 穀類、デンプン類、糟糠類、糖類、油脂類、種実類、豆類、魚介類、肉類、卵類、野菜類、乳類、果実類、きのこ類、藻類、 ビタミン類、ミネラル類、アミノ酸類、その他の添加物などを原材料とし、混合機、蒸煮機、成型機、乾燥機、加熱殺菌機、 冷凍機などを使用して製造したもの、または天日干しなど簡易な方法により製造したもので、 イヌの飲食に供するもの(以下「ドッグフード」という。)またはネコの飲食に供するもの(以下「キャットフード」という。)をいう。

原材料

 キャットフードの用いられている原材料の詳細に関してはキャットフードの成分で詳述しました。原則的に、添加物を含む全ての原材料の表示が義務化されています。
 この義務化の背景には、平成19年3月、米国において有害物質メラミンが混入したペットフードが原因となり、多数の犬及び猫が命を落とした事件があります。さらに同年6月、メラミンが混入したペットフードが、我が国でも輸入されていたことが発覚し、原材料表示義務化に拍車がかかりました。
メラミンとは?
 有機化合物の一種で、ホルムアルデヒドとともに、メラミン樹脂の主原料とされる物質です。中国メーカーが食品のタンパク質含有量(窒素含有量)を捏造するために利用されたことで一躍有名になりました。
 事例としては、2007年、メラミンが混入された中国企業製ペットフードがアメリカ等に輸出され、犬や猫が主に腎不全で死亡した事件や、翌2008年、中国国内でメラミン混入粉ミルクが原因で乳幼児に腎不全が多発した事件などが挙げられます。

賞味期限

 賞味期限(しょうみきげん)は基本的にはアラビア文字で記載されています(061225 など)。また賞味期限がメーカーにより設定される場合は、3年を超えないことが義務付けられています。

事業者名・住所

 「製造者」・「販売者」・「輸入者」など事業の種類を明記した上、事業所の住所が記載されます。

原産国

 ペットフードの最終加工工程が行われた国を表します。原材料がアメリカ産でも日本で加工されれば原産国=日本と表記されます。

公正競争規約の表示項目

 以下で紹介するのはペットフード公正取引協議会(ぺっとふーどこうせいとりひききょうぎかい)が公正な競争の確保と消費者保護のため、表示に関する事項について自主的に設定されたルールで、公正競争規約(こうせいきょうそうきやく)と呼ばれるものです。 公正競争規約

フードの目的

 フードの目的は、何を目的にして製造されたのかを明示する項目です。具体的には以下の3種に分類されます。
フードの目的・主要3種
  • 総合栄養食 総合栄養食(そうごうえいようしょく)とは、犬や猫が必要とする栄養基準を満たした、「毎日の主要な食事」として与えるためのフードです。新鮮な水と一緒に与えるだけで、それぞれの成長段階における健康を維持することができるように、 理想的な栄養素がバランスよく調製されています。
  • スナック スナックとはいわゆるおやつ(間食)のことで、それだけでペットのエネルギーや栄養素を完全に補うことは好ましくありません。
  • その他の目的 その他の目的とは、特定の栄養を調整する、カロリーを補給する、あるいは嗜好増進などを目的としたペットフードです。
     「総合栄養食」ではないために、これを補うために与えなければならない食事の内容や量などを明記しなくてはなりません。一般食、栄養補完食、カロリー補完食、副食、特別療法食のいずれかの表記となります。

給与方法

 猫の体重などを参考に、一食で与える量などを表示しています。一般的にペットの給餌は、朝晩2回が望ましいとされます。これは、空腹の時間が長いと、胃液や胆汁を嘔吐したり、体が飢餓状態にあると勘違いして必要以上に脂肪を貯めこみ肥満の原因となりうるからです。こうした点を考慮しつつ記載されているのが「給与方法」です。

内容量

 内容量とは文字通り、フードの内容量です。製品の正味量が、「g」(グラム)、「kg」(キログラム)、「ml」(ミリリットル)または「l」(リットル)で表示されています。丸い形やスティック状の間食(おやつ)の場合は個、本などで記載されている場合もあります。

成分

 成分は保証分析値(ほしょうせいぶんち)とも呼ばれ、粗タンパク質・粗脂肪・粗灰分・粗線維・水分の含有量が%で表記されています。ここでいう「粗」とは「大体の」という意味で捉えて下さい。
粗とは?
 「粗」とは「だいたいの」といった意味合いで用いられます。
 たとえば、食品中のタンパク質を定量するには、食品中の窒素量を求め、これに窒素係数(=窒素1gに相当するタンパク質量)を掛けて算出します。食品中に少量存在するタンパク質以外の窒素化合物の窒素も同時に定量するので、真のタンパク質よりもやや多く算出され、大体の量しか計測できません。
 こうした計算上の難しさから大まかな数値、すなわち「粗」という表現が用いられるわけです。
 過去、アメリカ、イギリス、オーストラリアなどにおいて、パッケージの記載内容と実際の内容物が合致しているかどうかに関する調査が行われました。その結果、全ての国において表示偽装が確認されています(→詳しくはこちらの記事)。日本国内で流通しているペットフードには、各メーカーが自主的に検査した値が記載されていますが、この値が真実なのかどうかは不明です。確かめるためには直接メーカーに問い合わせ、直近の検査がいつ行われたのかとか、どのような品質管理体制を敷いているのかを聞き出す必要があります。主要メーカーのお問い合わせ先一覧に関してはこちらのページをご参照ください。
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猫が必要とするカロリー

 キャットフードのパッケージに記載されている「給餌量」は、かなりアバウトな数字です。より正確な栄養量を知りたい方のために、いくつかの便利な公式があります。
 猫は生きていくため、毎日食餌という形でエネルギーを補給する必要があります。このエネルギーのことを「1日当たりのエネルギー要求量」(DER)と言います。DERを求める際の公式は「RER×係数」です。「RER」とは「安静時エネルギー要求量」のことで「健常な動物が、気温は中程度の環境で休んでいるが絶食はしていない状態でのエネルギー要求量」と定義されます。求め方は以下。 猫の安静時エネルギー要求量(RER)を求める公式  上の式で、猫の体重を0.75乗した値は「代謝重量」と呼ばれます。平たく言うと、体重の中からエネルギーを消費しない脂肪などの組織を取り除いた重量のことです。この代謝重量に70(kcal)を掛けた値が、その猫に必要な安静時エネルギー要求量となります。話がややこしくなってきたので、答えだけを以下に一覧化しましょう。例えば、太っても痩せてもいない標準的な体型の猫の体重が3kgの場合、RERは160kcalです。
猫の安静時エネルギー要求量
kgkcalkgkcal
1706268
1.5956.5285
21187301
2.51397.5317
31608333
3.51798.5348
41989363
4.52169.5379
523410393
5.525110.5408
 安静時エネルギー要求量がわかったら、そこに係数を掛けて一日に必要なエネルギー量を割り出します。係数とは、猫のライフステージに合わせて設定された倍数のことです。一般的に用いられている数字は以下。 小動物の臨床栄養学(4th)
猫のエネルギー係数
  • 1歳以上の成猫=1.4
  • 不妊手術済みの猫=1.2
  • 活動的な猫=1.6
  • 肥満傾向の猫=1.0
  • 減量中の猫=0.8
  • 集中治療中の猫=1.0
  • 増量中の猫=1.2~1.4
  • 妊娠期の猫=1.6~2.0
  • 泌乳期の猫=2~6
  • 成長期の猫=2.5
  • 老猫=1.1~1.6
 「安静時エネルギー要求量」早見表と、この「エネルギー係数」早見表を見れば、猫の体重に関わらずおおまかなDER、すなわち1日当たりのエネルギー要求量が求められるという仕組みです。
 例えば、標準的な体型をした体重3kgの猫の場合、「安静時エネルギー要求量=160kcal」で「エネルギー係数=1歳以上の成猫」ですので、「160kcal×1.4」でおよそ「244kcal」が1日当たりのエネルギー要求量であるとわかります。また標準的な体型で、最近去勢手術をした体重9kgの猫の場合、「安静時エネルギー要求量=363kcal」で「エネルギー係数=不妊手術済みの猫」ですので、「363kcal×1.2」でおよそ「436kcal」が1日当たりのエネルギー要求量であるとわかります。
 しかしこうして求めたエネルギー量はあくまでも推定値であって、実際にその猫にとってベストかどうかはすぐにはわかりません。ひとまず計算で出てきた数字で給餌し、猫が太ってくるようなら減らし、逆に痩せていくようなら増やすようにします。重要なのは、ただ漫然と猫にエサを与えるのではなく、猫の体型や筋肉の付き具合を日々観察しながら付き合っていくということです。猫のマッサージブラッシングの仕方、および「猫のダイエットの基本」というページ内の現在の体型と体重を知るというセクションが役に立つでしょう。
 なお、猫が太っている場合のエネルギー量は、どの程度太っているかによって大きく変動します。算出方法は猫のダイエットで詳しく解説してありますのでご参照ください。
 キャットフードのパッケージにはたいてい「給餌量の目安」という形で、体重に応じた給餌量が記載されています。しかしここに記載されている体重は「太っても痩せてもいない理想的な体型にある時の体重」である点に注意しなければなりません。
必要エネルギーは同じなのに給餌量に格差が生まれてしまう現象  例えば、理想体重が5kgの猫と、理想体重は5kgだけれども太って6kgある猫がいたとします。そしてラベルには「体重1kgにつき15g給餌」とあったとします。もしここでラベルの記載に従い、与える給餌量を単純に体重から割り出してしまうと、理想的な体型の猫には75g、そして太っている方の猫には本来より20%も多い90gのエサを与えてしまうことになります。
 フードのラベルにこうした注意書きが無い理由はわかりません。しかしパッケージに記載されている体重は、あくまでも理想的な体型にある時の体重を示していることは覚えておく必要があるでしょう。
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フードの給餌方法

 猫にエサを与える方法にはいくつかのタイプがあり、それぞれにメリットとデメリットがあります。給餌のタイプを決めるのは、猫の体型、飼育頭数、簡便さ、持病がある場合は獣医師からの指示などです。
猫の給餌スタイル
  • 自由採食法 エサをいつどれくらい食べるのかを、猫に任せる方法です。「手間がかからない」・「専門知識を必要としない」というメリットがある反面、「食べ過ぎを制御しにくい」・「摂食量を把握しにくい」というデメリットがあります。ちなみにこの方法で給餌されている猫は、40%の確率で肥満に陥るとか。
  • 定量給餌法 エサの量と摂取カロリー数だけを飼い主がコントロールするという方法です。「摂食量のコントロールをしやすい」・「食欲の変化に気づきやすい」・「体重のコントロールがしやすい」というメリットがある反面、「やや手間がかかる」・「摂食量の計算知識が必要」というデメリットがあります。
  • 定時給餌法 エサを与えるタイミングだけを飼い主がコントロールするという方法です。「摂食量のコントロールがややしやすい」・「食欲の変化に気づきやすい」というメリットがある反面、「摂食量のコントロールは不正確になりやすい」・「食べ過ぎをコントロールしにくい」・「手間がかかる」というデメリットがあります。
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