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スフィンクス

 猫の品種の1つ「スフィンクス」に関する基本情報です。この猫はいったい、いつどこで生まれたのでしょうか?歴史や特徴を写真や動画とともに見ていきましょう!

スフィンクスの基本情報

スフィンクス 写真:Eiriktor
  • 原産
    カナダ

  • 無毛
  • 体重
    2.5~4キロ
  • タイプ
    セミフォーリン
猫の購入や繁殖の前に  現在猫の購入や繁殖をお考えの方は、日本におけるペットの現状を読んでおくことをお勧めします。保健所や動物愛護センターには、飼い主を待っている猫がいるかもしれません。お近くの里親募集機関もぜひご参照ください。また猫を迎えるときの基本情報に関しては以下のページでも詳しく解説してあります。 猫の購入・入手方法 猫を選ぶときの注意 ペットショップで猫を買う前に

スフィンクスの歴史・ルーツ

 スフィンクスの起源は、1966年、カナダのトロントに始まります。生後2週頃のスフィンクスロングヘアの猫から突然変異種として度々産まれた無毛の猫をデボンレックスと交配させることによって現在のスフィンクスの原型が作られました。発祥地にちなんで「カナディアン・ヘアレス」(Canadian Hairless)と呼ばれることもあります。
 まったく毛がないように見えますが、実は毛包の数は普通の猫と変わらず、ただ毛幹が正常に成長しないためはげているように見えるだけです。この無毛はケラチンの生成に関わるKRT71と呼ばれる遺伝子の変異によって生み出されています。被毛が少ない代わりに皮脂腺が発達しており、皮膚に触れるとしっとりとした感触が伝わってきます。また暑さ、寒さの両方に弱く、他の猫と軽くじゃれあっただけで生傷を作ってしまいますので、複数飼育する場合は要注意です。

スフィンクスの特徴・性格

 スフィンクスの最大の特徴は、無毛であることです。無毛といっても実際には産毛が生えており、ボディの先端部分には短い毛が残っています。地肌はしっとりとして触り心地が良いですが、無毛ゆえに傷がつきやすく、また紫外線に弱いのが難点です。
 耳は非常に大きくて頬骨が高く、頬の部分にはっきりした窪みがあり、目はレモン型です。ひげやまつげまで全く無い個体もいますが、毛が少ないからといって、猫アレルギーの原因にならないわけではありません。猫アレルギーの原因は主として「Feld1」と呼ばれる、猫の唾液や皮脂腺に多く含まれたんぱく質です。つまり猫に毛がなくても、過剰に接触すれば、アレルギーを発症することがあるというわけです。
 スフィンクスの性格は、好奇心が旺盛で遊ぶことが大好きです。あまり人見知りをせず、子供や他の動物とも仲良くなりやすいと言われます。しかし肌が弱いので多頭飼いは基本的にお勧めできません。また、好奇心からあちこちに探検したがるので、放し飼いは絶対といって良いほど禁物です。耳の中や指の間にも毛がありませんので、耳には耳垢、指の間には汚れが溜まりやすい傾向にあります。最低でも週に一回は耳や指をキレイにしてあげましょう。

スフィンクスのお手入れ・注意点

 スフィンクスのお手入れは、体に産毛しかないためブラッシングは必要ありません。ただし、皮脂腺が発達して、いわゆる「脂性」なので、たまに固く絞った蒸しタオルなどで皮膚(特にシワの間)のお手入れをしましょう。

スフィンクスの動画

 以下でご紹介するのはスフィンクスの歴史や特徴を解説した動画です。英語ですが、内容はおおむね上で説明したことと同じです。
 コメディ映画「オースティン・パワーズ」に出演した「Ted Nude Gent」というスフィンクスが有名です。体表温度は他の品種よりもやや高いため、体温維持のため普通の猫よりも大目の食事が必要となります。
元動画は→こちら

スフィンクスの病気

 以下でご紹介するのは文献などで報告されているスフィンクスに発症しやすい病気のリストです。外国のデータも含まれるため日本の猫には当てはまらない場合もありますが、好発疾患の知識は飼い主にとって重要なため記載しておきます。なお病気に関する詳しい内容や元となっているデータは以下のページで解説しています。スフィンクスに多い病気

先天性心疾患

 先天性心疾患とは生まれつき心臓に障害を抱え、血液をうまく全身に送り出すことができない病気。心臓の筋肉が障害を受ける心筋症や心臓の弁が障害を受ける弁形成不全、心臓の壁が障害を受ける中隔欠損症などがあります。猫の心臓の病気

色素性蕁麻疹(?)

 色素性蕁麻疹とは皮膚の中で増えた肥満(マスト)細胞が化学物質を放出することで、広い範囲に色素沈着を伴うぶつぶつができてしまう病気。スフィンクスで見られる色素性蕁麻疹

脂漏性皮膚炎

 脂漏性皮膚炎は皮脂が分泌される部位に限局性で発症する皮膚炎のこと。マラセチア菌との関連が疑われていることから、皮膚細胞診などを通して診断が下されます。治療は抗菌薬の投与や抗菌作用を持った薬剤によるシャンプー(薬浴)がメインです。 脂漏性皮膚炎の症状・原因・治療

先天性筋無力症

 先天性筋無力症とは神経と筋肉の接合部に何らかの機能不全が起こり、筋力や持久力の低下をきたす病気。 スフィンクスの品種特有疾患「先天性筋無力症」(CMS)

子宮蓄膿症

 子宮蓄膿症とは、メス猫の子宮内に病原体が入り込み、炎症反応が起こって膿が溜まってしまう病気。診断は血液検査や尿検査、エックス線や超音波検査を通して下します。治療は抗生物質による投薬治療や外科的な子宮摘出がメインです。 子宮蓄膿症の症状・原因・治療

尿酸塩尿石症(?)

 下部尿路症候群(LUTD)とは、膀胱から尿道口をつなぐまでのどこかに結石などを生じてしまう病気。猫ではシュウ酸カルシウム結石やストラバイト結石が大半を占めていますが、まれに尿酸塩(アンモニア・ナトリウム・シスチン・キサンチン)が結石を形成することもあります。診断は尿内の結晶検査やエックス線撮影で下します。治療は結石の除去と食事療法がメインです。スフィンクスでは13倍近い発症リスクが報告されていますが、調査対象数が少ないため確定的なデータではありません。 下部尿路症候群の症状・原因・治療