トップ猫の迎え方猫の購入・入手方法

猫の購入・入手方法

 猫を入手する際のさまざまなルートをまとめました。ほとんどの人は「とりあえずペットショップへ!」と考えがちですが、そのほかにも色々と猫を手に入れる方法はあります。お金を出して猫を買う前にしっかりと比較検討しましょう。

動物愛護団体から譲り受ける

 動物愛護センター、保健所、各種動物愛護団体など、捕獲された猫や飼育放棄された猫の里親探しを行っている団体から、猫を里子として引き取るという方法です。猫の購入・入手方法~保健所や動物保護団体から譲り受ける場合

猫の費用・価格

 保健所や動物愛護センターから猫を譲り受ける場合、猫の費用は基本的に無料です。しかし民間の保護団体の場合は不妊手術の費用やワクチン接種費用が里親負担になることもあります。正確には「ほぼ無料」というのが正しいでしょう。当然ながら、猫を引き取ってからの飼育費用は毎年かかります。具体的には以下のページでシミュレーションしてください。 猫を飼う際に必要な費用 猫を飼う前に

猫の健康

 愛護センターや保健所に収容されたのが子猫の場合、親猫の素性がわかりませんので遺伝性の病気や母子感染する病気を保有している可能性もなくはありません。また血液検査などを行っていない場合もありますので、引き取った後は速やかに動物病院に行って健康診断を受けることが必要です。
 民間の保護団体の場合、子猫でも成猫でもワクチン接種や虫下しを終えているケースが大半ですので、野良猫に比べれば健康体に近いといえるでしょう。とは言え、保護猫がもともとは外猫だった場合は、猫同士の接触によって感染する病気(FIVやFeLV)を保有している可能性を否定できません。 猫の感染症

猫の人慣れ

 保健所や動物愛護センターに収容された猫の場合、人員や時間がよほど余っていない限り人との接触時間をわざわざ設けていることは無いと考えられます。エサや掃除の時間以外はケージ内に放置されている可能性が高いため、人慣れに関しては不十分と言えそうです。
 民間の保護団体の場合、行政機関に比べれば人慣れの重要性を認識してコンタクト時間を設けてくれています。また「ミルクボランティア」や「預かりさん」の家で個別に保護されている場合はより濃密に人間と接する機会がありますので、人の存在や手にかなり慣れているでしょう。たいていの団体はブログやFacebookといったSNSを通じて保護猫の様子を報告していますので、確認は容易です。
 近年は、里親募集型の猫カフェが徐々に増えつつあります。こうした施設を利用すれば、保護猫を見るだけでなく実際に触れ合うこともできますので、どの程度人間に慣れているかをよりリアルに確認できるでしょう。全国の里親募集型猫カフェ一覧

入手条件

 保健所や動物愛護センターの場合、「譲渡前講習会」を受けなければ里親になれないというシステムが大半です。しかし週末ではなく平日に講習会の予定が組まれていることがありますので、社会人にとっては時間の都合が難しいかもしれません。
 民間の保護団体の場合、ペットショップのように誰かれ構わず猫を渡してしまうスタンスとは異なり、飼い主にはある一定の条件が課されます。例えば「ペット可の賃貸契約書を見せる」、「不妊手術を施す」、「完全室内飼いを徹底する」、「一人暮らしは不可」、「年配の人は後見人が必要」などです。虐待目的の里親詐欺といった悪質なケースを防ぐため、事前に家を訪問する団体もあります。こうした条件は猫の健康と寿命にプラスに作用しますので、猫にとっても飼い主にとってもメリットといえます。 捨て猫を引き取るには?

猫の品種

 保健所などにいる猫は純血種よりも雑種のほうが多く、成猫(せいねこ)のほか子猫も多くいます。これは、野良猫が産み落とした子猫たちを、保健所が捕獲するというケースが非常に多いからです。もし里親候補者が「純血種以外は猫じゃない!」という強い信念を持っている場合、譲渡機関は最適なチャネルではないかもしれません。
 純血種の猫が里子に出されていた場合は、ペットショップによる悪質な丸投げ(民間人を装って機関に持ち込む)、ブリーダー崩壊、多頭飼育崩壊といった可能性が考えられます。近親交配の可能性もありますので、来歴に関しては事前の確認が必要です。

社会的な意味

 保健所や動物愛護センターに収容された猫に飼い主が見つからなかった場合、地域によって格差はありますが、規定の収容期間(3~7日)が過ぎた段階で炭酸ガスによる殺処分が行われます。こうした機関から猫を里子として引き取ることは、猫の命を救うことにつながります。猫の殺処分の現状

注意点・特記

 行政機関の場合、人手不足の問題から猫の譲渡事業にまで手が回らなかったり、猫を保護管理しておくスペースが無いなどの理由から、そもそも猫の譲渡事業を行っていない地方自治体が結構あります。猫の養子縁組を行っているかどうか、前もって最寄の保健所や動物愛護センターに確認したほうがよいでしょう。
 行政機関や民間団体以外では、動物病院がもらい手のいない犬や猫の里親を募集していることがありますので一度お近くの動物病院に問い合わせてみてください。犬や猫を保護している動物病院と里親希望者とをつなぐ「Veterinary Adoption」のようなサイトもあります。
 なお当サイトのTwitterアカウントでは日本全国で開催されている官民の譲渡会情報を発信しています。ほとんどは週末に集中していますので、土日を利用して一度見学に行かれてはいかがでしょうか? 子猫のへやTwitter捨て猫を引き取るには?

動物保護団体の選び方

 以下では動物保護団体を選ぶときのチェックポイントを解説します。

第二種動物取扱業の届出済み?

 動物保護団体が居住部分と区分できる飼養施設を保有している場合、「第二種動物取扱業」の届け出を終えている必要があります。2013年9月1日より、人の居住部分と区分できる飼養施設を保有し、一定頭数(犬猫の場合は10頭)以上の動物を取り扱っている場合、所属の地方自治体に「第二種動物取扱業」として届け出ることが義務化されました(→出典)。具体的な業務内容は譲渡、保管、貸出し、訓練、展示などで、たとえ非営利の譲渡団体であっても例外にはなりません。狙いは、飼養施設に最低条件を設けることにより、動物の脱走(逸走)、不適切飼養(汚い)、周辺環境への悪影響(騒音や悪臭)を防ぐことです。
 届け出を行っても、しっかりとした施設と動物の管理が行われていない場合は、都道府県知事等からの勧告・命令の対象になります。また届出をせずに第二種動物取扱業を行った場合は30万円以下の罰金などに処せられます。施設を見学する際は床やケージがきれいに清掃されているかをチェックしてみましょう。

譲渡費用は適正?

 保護団体の中には、譲渡に際してある一定の金額を設けていることがあります。内容はマイクロチップ装着費、それまでのエサ代、ワクチン接種費用、寄生虫駆除費用、不妊手術費用、その他の医療費、移動費など、その動物の健康を保つための必要経費です。海外では「adoption fee」(譲渡費)などとも呼ばれます。
 海外では犬や猫の譲渡を安定して継続するため、シェルターに経営者を設けて事業自体をマネタイズして運営しているところもあります。しかし日本の場合、「動物のために私財を投げ打つのは当然」という意識がどこかにあり、少しでもお金の臭いがすると、たとえそれが営利目的でなかったとしても「悪徳団体だ!」と声高に叫ぶ人がいます。動物たちにとって重要なのは、適切な飼養施設と適切な管理を行うスタッフの存在、そしてシェルター自体が長く存続することであり、そうしたものにはどうしてもお金がかかります。
 譲渡時に要求される費用に違和感を感じる人は、一度保護団体のスタッフになりきり、運営資金をシミュレーションしてみてください。「適正な譲渡費」に関する見方が少し変わるかもしれません。

譲渡条件を課している?

 飼い主にどのような譲渡条件を課しているかは保護団体によってまちまちですが、多くの場合「一戸建て」、「ペット可の賃貸」、「家族がいる」、「家族全員が同意している」、「完全室内飼い」、「不妊手術」などが最低条件となります。こうした条件を課していない団体の場合、悪質な飼い主や動物虐待者にうっかり猫を譲渡してしまうということがあるかもしれません。

同情疲労は起こっていない?

 保護団体の中には動物を「モノ」であるかのように表現しているところがあります。実際に見たことがある例を挙げれば、「蛇口を止める」、「売れ残り」、「安心ブランド」、「訳あり猫」、「子猫差し上げます」、「期限切れ」などです。おそらく悪気はないのでしょうが、長いこと譲渡活動に携わっていると、猫が動物ではなく「在庫」かなにかに思えてくるのでしょうか。必ずしもよくない団体というわけではありませんが、一般の飼い主の感覚からは距離を感じます。
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野良猫を迎え入れる

 外を歩き回っている猫を自分の家に迎え入れてあげるという入手方法です。猫は首輪やマイクロチップをしていないことを前提としています。猫の購入・入手方法~野良猫を迎え入れる場合

猫の費用・価格

 野良猫を迎え入れる場合、ペットショップやブリーダーから購入するときにかかる10~数十万円の生体費用が全く不要になります。たとえば帰り道に通る公園で仲良くなった野良猫や、やたら人懐こく足元に擦り寄ってきてそのまま家まで付いて来た野良猫などです。そうした猫を家に迎え入れてあげれば生体にかかる費用はゼロになりますが、飼い始めてからは毎年ある程度の出費が必要になりますので、事前に飼育環境や飼育費用をシミュレーションしておくことは必須です。猫を飼う際に必要な費用

猫の健康

 野良生活が長い猫の場合、たいていはネコノミやミミダニといった外部寄生虫、および回虫や条虫と言った内部寄生虫を持っています。虫下し(駆虫薬)ですぐに駆除できますが、飼い始めてからしばらくは部屋の中を丁寧に掃除して回る必要があるでしょう。 猫の寄生虫症  不特定多数の野良猫同士が接触することにより、猫エイズ(FIV)や猫白血病ウイルス感染症(FeLV)といった感染症にかかっている可能性を否定できません。なるべく早い段階で動物病院を受診し、健康診断とともに感染症の有無を確認するようにします。すでに先住猫がいる場合、後輩猫の病気の有無によっては同居できないということも大いにありえます。 猫の感染症

猫の人慣れ

 人間との同居生活にすぐには馴染めない野良猫もいます。たとえば首輪やマイクロチップをしておらず、不妊手術の印である「耳カット」をしていない猫の場合、春先にかけて盛りがつくと大きな声で泣きわめいたり家の中で臭いのきついスプレー(おしっこを後方に噴射すること)をしたりするかもしれません。あるいは外に出たがって夜中に「あお~ん!」と奇妙な鳴き声を発するかもしれませんし、外では人懐こかったにも関わらず、家の中に入れた途端耳を後ろに倒して「シャー!」と猫パンチを繰り出してくるかもしれません。
 多くの場合は1ヶ月程度で人間との生活に慣れてくれますが、それまでは少しの我慢が必要でしょう。なおトイレの失敗やスプレーの問題は不妊手術を施すことで解決することがありますので、以下のページなどをご参照ください。 猫の去勢と避妊手術 猫のトイレの失敗

入手条件

 野良猫には所有者がいませんので、飼い主に対して何らかの条件が課されるということはありません。しかし飼い主の側に猫を飼う準備ができているかどうかは自主的にチェックしておく必要があります。猫は散歩の必要がなくて手がかからないとか飼育費用が安いといった風説がありますが、それでも年間最低でも9~15万円程度の出費は必要です。 猫を飼う際に必要な費用 猫を飼う前に  野良猫を迎え入れる人の中には、「猫にとって外を出歩くのは自然なこと」という信念を持っていたり、夜中の鳴き声や引っかきがわずらわしいという理由で放し飼いにする人がいます。しかし猫の放し飼いには病気、怪我、交通事故、動物虐待といった非常に多くの危険がつきまといます。「どうせ拾ったんだから」という命を軽んずる気持ちが心のどこかにあるのだとしたら、もう少し外猫の置かれている現状を知っておいたほうがよいでしょう。 放し飼いが招く猫の死

猫の品種

 野良猫のほとんどは雑種です。もし純血種や純血種にどことなく似ている野良猫がいた場合、どこかの飼い猫が迷子になりそのまま野良になったとか、ペット猫が遺棄された可能性が考えられます。迎え入れる際は動物病院でマイクロチップの有無を確認したほうがよいでしょう。

野良猫の選び方

 外を出歩いていても、首輪をしている猫は誰かが飼っている猫です。勝手に飼い猫にしてしまうと窃盗罪になってしまう可能性があります。
 また耳の先っぽがカットされた「さくら猫」はその地域が管理している「地域猫」である可能性が大です。たいていは首輪を装着していますが、していない場合でも近所の人に聞いたり張り紙などを確認しましょう。 耳先をカットしているのは不妊手術が終わった「さくら猫」である証  首輪をしていないからといってすべての猫が所有者のいない野良猫というわけではありません。保護したらいったん動物病院を受診し、健康診断とともにマイクロチップの有無を確認する必要があります。もし装着されているようであれば元の飼い主とコンタクトを取り、その猫が迷子になったのかどうかを確認します。中には、マイクロチップを装着しているにも関わらず公園などに遺棄する無責任な人がいますので、猫が見つかったというニュースを聞いた時、「本当ですか?よかった~!」とポジティブなリアクションを見せるか、それとも「はぁ…そうですか」というネガティブなリアクションを見せるかをよく観察するようにします。後者の場合「うちで飼ってもいいですが」と提案してみましょう。
 マイクロチップを装着していない場合、近所を歩き回って迷子ポスターが出ていないかどうかを確認し、ネットの迷子猫掲示板などで飼い主が探していないかどうかをチェックします。首輪もマイクロチップも猫を探している飼い主もいない場合、その猫は所有者のいない野良猫ということになります。

社会的な意味

 野良猫を迎え入れることには不幸な命の連鎖を断ち切るという大きな意味があります。ここで言う「不幸な命の連鎖」とは、野良猫が産んだ子猫が飢えや乾き、暑さや寒さ、病気や虐待といった苦しみに苛まれながら生きていくことです。また保健所や動物愛護センターに収容され、飼い主が見つからないまま殺処分という憂き目に遭うことも含まれます。野良猫を飼ってあげればこうした連鎖が断ち切られ、不幸を味わう子猫の数が減ってくれるでしょう。これが野良猫を飼い猫にすることの大きなメリットの1つです。 猫の殺処分の現状

入手時期

 1歳を超えた成猫の場合、メス猫の繁殖期が冬の終わり~春先にかけてピークを迎えます。オス猫の盛りもメス猫に連動しますので、この時期に成猫を迎えてしまうと鳴きわめきやスプレーといった問題行動の発生確率が高くなるかもしれません。逆に、この時期にあえて成猫を迎えて不妊手術を施すことにより、飼い主のいない子猫が生まれるのを防ぐという考え方もあります。 猫の交尾・妊娠・出産  野良猫を子猫の時期から責任持って育てたいという方は、気候が暖かくなる4~6月にかけて探してみると見つけやすいかもしれません。猫は「季節繁殖」の動物であり、季節によって繁殖期や妊娠率が変動します。この現象は、秋~冬の寒い気候によって子猫の死亡率が高まることを、本能的に避けることによって生じるものです。
 1996年2月から2001年12月までの間、アメリカ・ノースカロライナ州のローリーという都市において、不妊手術のために捕獲された2,332頭のメス猫を対象にして行われた調査によると、メス猫の妊娠率は、気候が温暖になる3~5月にかけて急増することが明らかになりました(→出典)。また1998年6月から2001年12月までの間、フロリダ州アラチュア郡において不妊手術のために捕獲された5,233頭の猫を対象にして行われた調査によると、メス猫の構成比率は全体の57%で、捕獲された時の妊娠率は19%、そして妊娠率のピークはやはり3~4月だったといいます(→出典)。猫の妊娠期間は63~65日程度ですので、4~6月にかけて出産のピークが来るものと推測されます。 子猫の育て方 母猫の妊娠率ピークは春先の4~6月

注意点・特記

 春先になるとあちこちで子猫が生まれ始めます。こうした子猫の中には、周囲に親猫の姿が見えず、捨てられているかのような印象を与えるものもいます。しかし実際には、親が一時的に獲物やエサを探しに行っているだけかもしれません。しっかりと子猫を迎え入れる気持ちがないのにもかかわらず、むやみやたらに子猫を触ってしまうと、体に人間の匂いが移ってしまい、母猫が育児を放棄してしまうことがあります。
 子猫を迎えたい場合は、明らかに母猫の姿が見えないことや戻ってくる気配がないことを確認し、一生涯の責任を持つ覚悟や確実に飼い主を探してあげる覚悟を決めてから保護するのが原則です。子猫の育て方
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ペットショップで購入する

 犬や猫の生体販売を行う店、通称ペットショップで猫を購入するという方法です。法律上、第一種動物取扱の「販売」という登録をする必要があります。猫の購入・入手方法~ペットショップで購入する場合

猫の費用・価格

 ペットショップにおける猫の価格は10万円を切るものから数十万円に及ぶものまでさまざまです。また需要と供給のバランスで仕入れ値が決まりますので、季節やブームによって小売値が上下動することもあります。猫をまるでモノでも扱うように「クリスマスセール」や「2割引」という割引が行われることもあり、一括以外にローンという支払い方法もあります。その他、ワクチン接種、マイクロチップ装着、寄生虫予防、電話相談サービスなどがオプションでついてくることもあります。

猫の健康

 ペットショップで売られている猫は野良猫のように外を出歩いていたわけではないため、感染症や寄生虫の感染率は比較的低いと考えられます。しかし猫の繁殖を行ったブリーダーの質や移動過程で通過したオークション会場の衛生状態によっては、病原菌をもらってしまう可能性を否定できません。
 たとえば北里大学獣医学部が2013年5月から2015年6月の期間、日本国内でペットショップに商品として仕入れられた子猫329頭から糞便サンプルを採取し、原虫の一種であるクリプトスポリジウムがどの程度の割合で含まれているかを検証したところ、全体で0.3%という保有率が確認されたといいます。また同大学の調査チームが2015年、日本国内にある8ヵ所のペットショップ飼育されている若齢猫101頭を対象に、皮膚糸状菌(白癬菌)の保有率を調査したところ、4.0%(4/101)から菌が検出されたとも(→出典)。
 さらに2001年から2010年の期間、麻布大学の調査チームが日本国内に暮らす17,392頭の猫を対象としてネココロナウイルス(FCoV)の抗体検査を行ったところ、雑種の陽性率が31.2%だったのに対し、純血種のそれが66.7%と非常に高い値を示したといいます(→出典)。詳細な原因に関しては不明ですが、繁殖施設における密飼いがウイルスの伝播を促しているのではないかと推測されています。
 上記したような病原菌の他、純血種にはかかりやすい病気というものがあります。ブリーダーがしっかりとした遺伝子検査を行っていない場合、子猫が疾患遺伝子を保有していることも少なくありません。国民生活センターにも、ちらほらと遺伝疾患に関する苦情が寄せられているようです(→出典)。 純血種の猫に多い病気

猫の人慣れ

 猫の社会化期は生後2~7週と考えられており、この時期をどう過ごすかが後の性格に大きな影響を及ぼします。
 フィンランド・ヘルシンキ大学の獣医生物学部チームは国内に暮らす猫の飼い主やブリーダーを対象としてオンラインのアンケート調査を行い、子猫が母猫と離ればなれになる離乳の時期と成長後の問題行動との間にどのような関連性があるのかを検証しました。合計40品種・5,726頭分のデータを元に統計的に計算したところ、離乳時期が14週齢より早い場合、何らかの問題行動(攻撃性・過剰なグルーミング・ウール吸い)を示す確率が高くなることが判明したといいます。子猫と母猫を引き離すタイミングは後の問題行動に影響を及ぼす  現在日本国内では動物愛護管理法により、2016年9月以降「49日齢(7週齢)未満の子獣を販売業者に引き渡してはならない」と規定されているため、まっとうなペットショップに生後7週齢未満の子猫が並ぶことはありません。しかし問題なのは、生後7週齢に達するまでの間、猫がどのように過ごしたかという点です。ほとんどの子猫は生後14週齢になる前の段階で母猫から引き離されていますので、ずっと母猫と一緒だった猫に比べると何らかの問題行動を起こす可能性は高いと考えられます。またショーケースの中に入れたまま放置しているような店は、動物のことを全く理解していない悪質な店舗です。

購入条件

 動物保護団体から譲り受ける場合とは違い、基本的にペットショップが飼い主に何らかの条件を課すということはありません。法律で規定されている「対面説明が必要な18項目」中の「飼養又は保管に適した飼養施設の構造及び規模」、「適切な給餌及び給水の方法」、「適切な運動及び休養の方法」を口頭で説明し、「大丈夫ですよね?」と確認して終わりです。

猫の品種

 ペットショップで売られているのは一般的に純血種と呼ばれている猫たちです。「純血種」とは、品種を取り決める国際組織が「スタンダード」という基準を設け、「この基準を満たした猫だけを純血とする!」と勝手に決めつけたものです。
 「血統書」とは猫が純血種であることを第三者が証明した証ですが、CFAやTICAといった組織公認というもののほか、私設団体が発行した「オリジナル血統書」という意味不明なものまであります。猫の種類一覧

購入時期

 野良猫や保護猫の場合、自然繁殖のため春先に出産のピークが来ます。一方ショップ猫の場合、ブリーダーが強引にメス猫の発情を促しているケースもあります。どの季節でもショーウィンドウから子猫の姿が途切れないのはそのためです。
 購入に適した時期があるのかどうかはわかりませんが、「開店セール」や「クリスマスセール」など、まるで猫をバーゲン品のように売っている店もありますので、生体価格を重んじる人にとっては多少意味があるかもしれません。また店頭で売れ残った猫は、時間の経過とともに少しずつ値引きされていきます。

社会的な意味

 日本国内では毎年数万頭もの猫が殺処分されています。こうした殺処分が行われる理由の1つは、動物愛護センターや保健所に収容された猫たちに飼い主が現れないことです。そしてペットショップで猫を販売するという行為が、保護された猫たちが譲渡される確率を下げていることは間違いありません。
 2015年10月に発行された「アエラNo.44」(朝日新聞社)内の記事「年2万匹死ぬ流通の闇」(P62)によって、猫の年間流通量が2014年度で推定133,554頭であることが明らかになりました。さらに流通過程で死亡した犬と猫の数をカウントしたところ、23,181頭という膨大な数になることが判明したといいます。
 2016年度における猫の殺処分数は成猫15,920と子猫29,654で合計45,574頭です。もし世の中にペットショップというものがなかったら、殺処分された4万頭を超える猫たちの命全てが助かっていた可能性もあります。猫の殺処分の現状

ペットショップの選び方

 以下では悪質なペットショップを見分けるときのポイントを解説します。

標識が店舗内に掲示してあるか?

 改正動物愛護管理法(2006年6月~)の施行により、登録業者を証明する標識の掲示が義務化されました。悪質なペットショップの場合、店舗内のわかりやすい場所にちゃんと掲示していません。またインターネット上のサイトは「広告」に該当すると考えられ、環境省のガイダンスでは業者の「氏名又は名称、事業所の名称及び所在地、動物取扱業の種別、登録番号並びに登録年月日及び登録の有効期間の末日並びに動物取扱責任者の氏名を掲載すること」と規定されています(→出典)。悪質なペットショップの場合、サイト内に第一種動物取扱業者の詳細が記載されていません。

猫に関する知識が豊富か?

 悪質なペットショップの場合、店員が猫の原産国、ルーツ、性格の特徴などの基本的な質問に答えられません。また純血種にはかかりやすい病気というものがあります。たとえばスコティッシュフォールドの骨軟骨異形成やアビシニアンのピルビン酸キナーゼ欠損症などです。悪質なペットショップの場合、事前にそうしたリスクのことをしっかり説明してくれません。純血種の猫に多い病気

ライフスタイルに合う猫を勧めてくれるか?

 悪質なペットショップの場合、猫のいい点だけをやたら強調し、「お似合いですよ」的なお愛想を言ってきたり、「抱っこさせたら勝ち!」とばかりにやたら猫とのスキンシップを勧めて購入を促してきます。個人のライフスタイルをよく確かめませんので、一人暮らしで長時間家を空ける人に手のかかる子猫を販売したり、賃貸契約で「ペット不可」となっている人に猫を販売するというケースも当然ありえます。科学的な根拠が薄いにもかかわらずサイベリアンを「アレルギーになりにくい猫」と称して猫アレルギーの人に売ってしまうと、最悪のケースでは飼育放棄につながってしまうでしょう。

子猫同士で遊ぶ時間を設けているか?

 子猫は他の猫と遊ぶことで身体能力、バランス力、社会性などを身に付けます。悪質なペットショップの場合、プレイルームやプレイタイムを設けておらず、子猫を孤立したゲージに入れっぱなしにしています。猫の福祉を完全に無視した「移動ペットショップ」などは論外です。 猫の性格形成

子猫の居場所が衛生的か?

 子猫の排泄物には寄生虫の卵や原虫が含まれている可能性があり、他の子猫に容易に移してしまいます。悪質なペットショップの場合、ケージの中にうんちやおしっこが放置されたままになっていたり、汚れたペットシーツを交換せずそのままにしています。ひどいところでは、トイレやシーツの上で子犬や子猫が寝ていることもあります。またケージや食器の手入れが不十分で汚れたままになっており、店内には悪臭が漂っています。

生後一ヶ月程度で売られていないか?

 動物愛護管理法により、繁殖業者からペット販売業者への子犬や子猫の引き渡し時期が徐々に引き延ばされる見通しになっており、2016年9月からは「49日齢(7週齢)未満の子獣を販売業者に引き渡してはならない」とされています(→出典)。悪質なペットショップの場合、この法律を無視して極端に幼い子犬や子猫を販売しています。 動物愛護法~2012年度改正部分

子猫を競り市から仕入れていないか?

 子猫を大量に売りさばく大手のペットショップは多くの場合、商品である猫を「競り市」(オークション)から仕入れます。しかし競り市(オークション)の会場ではしっかりとした健康チェックが行われておらず、感染症や寄生虫をもった子猫が入場を許可されることもしばしばです。悪質なペットショップの場合、仕入れた子猫に検疫期間を設けずにすぐ売り場に出します。結果として、購入者の家についてから具合が悪くなり、飼い主に高額な医療費を負担させます。犬・猫のオークション(子犬のへや)

生命補償制度の内容に問題はないか?

 子猫がある一定期間内に病気にかかったり死亡したときのため、補償制度を設けているショップがあります。悪質なペットショップの場合、この補償内容がショップに有利になるように一方的に決められています。契約書の端にあるアリンコのように小さな文字を確認してみましょう。「ただし」で始まる文章はありませんか?受診する病院がショップ提携のものに限定されていませんか?そうした細かいところまでチェックしないと、後で痛い目にあいます。

注意事項を書面でくれるか?

 改正動物愛護管理法(2006年6月~)の施行により、販売に際しては飼育方法や病気の有無を記載した書面を交付することが義務付けられました。また2013年9月からは、動物を販売する場合は購入者に対してあらかじめその動物の現状を直接見せることが義務付けられ、また同時にその動物の特徴や適切な飼養方法等について、「対面で文書を用いて」説明することも規定されています。悪質なペットショップの場合、法律で規定されている「対面説明が必要な18項目」をしっかりと説明をせずコピーした文書を渡して終わりです。

親猫やブリーダー情報をくれるか?

 子猫が遺伝性の疾患にかかっていないかどうかは親猫の遺伝子にかかっています。そしてその親猫の遺伝子を管理しているのはブリーダーです。悪質なペットショップの場合、親猫やブリーダーのことを聞いてもはっきりと答えてくれませんし、オークション経由の場合はそもそも知らないこともあります。あるいは「血統書に記載されています」としてその場で情報をくれないこともあります。飼い主にとって重要なのは「ブリーダーはしっかりした人なのか?」、「子猫は健全な離乳をしたのか?」、「親猫に遺伝性疾患はないのか?」、「日本国内で可能な遺伝子検査は終えているのか?」という点を事前に確かめることです。確認のための重要な情報をなかなか提供しないということは、ブリーダーに問題があるか、ショップに問題があるか、あるいはその両方ということです。
 子猫がいったいどのような流通経路を通じてペットショップに陳列されているのかに関しては以下のページもご参照ください。 ペットショップで猫を買う前に
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ブリーダーから購入する

 猫を繁殖し、生まれた子猫を商品として販売する人を一般的にブリーダー(キャッテリ)といいます。ペットショップ経由ではなくダイレクトにブリーダーから子猫を購入するという方法です。法律上、ブリーダーは第一種動物取扱の「販売」という登録をする必要があります。猫の購入・入手方法~ブリーダーから購入する場合

猫の費用・価格

 ブリーダーにおける猫の価格は10万円を切るものから数十万円に及ぶものまでさまざまです。需要と供給のバランスで仕入れ値が決まりますので、季節やブームによって売値が上下動することもあります。仲買業者を挟まない分、価格はペットショップに比べて安いようです。しかし数が少ない「三毛猫のオス」を300万円で売っている例も見たことがあります。

猫の健康

 野良猫のように外を出歩いていたわけではないため、感染症や寄生虫の感染率は比較的低いと考えられます。しかし猫の繁殖を行ったブリーダーの質によっては寄生虫や感染症をもっている可能性もあります。  また純血種にはかかりやすい病気というものがあります。ブリーダーがしっかりとした遺伝子検査を行っていない場合、子猫が疾患遺伝子を保有していることも少なくありません。にわかには信じがたい話ですが、スコティッシュフォールドのことを「スコティッシュホールド」など、品種の名前すらしっかり覚えていないブリーダーもしばしば見かけます。このようないい加減なブリーダーが適切な健康管理を行っているとは、残念ながら思えません。 純血種の猫に多い病気

猫の人慣れ

 たいていはきょうだい猫と一緒に管理されていますので、ケージの中に閉じ込められたペットショップの猫よりは人慣れや社会化が進んでいると考えられます。またブリーダーの中には「生後60日を過ぎてからお渡し」など、猫の社会化期である2~7週齢が終わったタイミングで購入者に手渡すという人もいます。

購入条件

 ペットショップとは違い、飼い主候補者に対して一定の条件を課す人がいます。たとえば「家族全員が同意していること」、「猫アレルギーがないこと」、「不妊手術を施すこと」などです。最後の不妊手術に関しては、購入者が繁殖で商売を始めたり他のブリーダーに転売することを避けるための条件ですので、必ずしも猫の福祉を考えたものではありません。

猫の品種

 ブリーダーが販売しているのは一般的に純血種と呼ばれている猫たちです。「純血種」とは、品種を取り決める国際組織が「スタンダード」という基準を設け、「この基準を満たした猫だけを純血とする!」と勝手に決めつけたものです。
 「血統書」とは猫が純血種であることを第三者が証明した証ですが、CFAやTICAといった組織公認というもののほか、私設団体が発行した「オリジナル血統書」という意味不明なものまであります。

社会的な意味

 ペットショップの場合と同様、猫をわざわざ繁殖させて売るという行為は、施設に収容されている猫が譲渡される確率を下げるものです。「私たちは猫の血統を守っているんだ!」と主張する声も聞かれますが、その血統自体、顔も見たことない誰かが勝手に決めたものですので、そもそも価値があるのかどうかは議論が分かれるところでしょう。特に先天的な疾患を山ほど抱えているペルシャといった品種には、血統としてどのような価値があるのかはさっぱりわかりません。ペット猫の役割は、健康問題で飼い主に心配をかけず、生活に寄り添うことですから。

注意点・特記

 ペットショップと比較し、猫がどのような環境で生まれ育ったのかを直に確認できるのは大きなメリットです。しかし第一種動物取扱の登録を受けた業者を、地方自治体が抜き打ち検査することはありません。その結果、登録はあるけれども劣悪な環境下で猫の繁殖を行っている「繁殖屋」(キトゥン・ファクトリーとも)が一部にいるというのが現状です。「見学お断り」というブリーダーがいた場合、購入者に見てほしくない何かがあるものと考えられます。

ブリーダーの選び方

 以下では悪質なブリーダーを見分けるときのポイントを解説します。

特定猫種を長く繁殖しているか

 流行猫種ばかりをとっかえひっかえ繁殖しているブリーダーは危険です。その猫が好きで仕事をしているというより、金儲けが優先されている可能性があります。スコティッシュフォールドのことを「スコティッシュホールド」など、品種の名前すらしっかり覚えていないブリーダーもしばしば見かけます。

余りに多くの猫種を繁殖していないか

 何種類もの猫種を良い状態で繁殖させるのは実際困難です。多くの猫種を繁殖させる代わりに、一つ一つの繁殖の質が落とされている危険性もあります。

施設は清潔か

 当たり前のことを当たり前のように実行していることがよいブリーダーの必須条件です。施設が不衛生だったり「見学お断り」などと言うブリーダーはその時点で論外でしょう。

繁殖に用いた母猫や老猫の面倒を見ているか

 悪質なブリーダーの場合、繁殖を終えて引退した母猫や老猫の面倒を放棄し、「引き取り屋」と呼ばれる業者にお金を払ってお払い箱にすることがあります。

事前の説明はしっかりしているか

 悪質なブリーダーの場合、金儲け主義のペットショップのように猫の良い点だけを説明して押し売ろうとします。法律で規定されている「対面説明が必要な18項目」をしっかりと説明してくれません。

飼育環境を聞いてくるか

 猫を大切に思っているブリーダーなら、かわいい我が子をいい加減な購入者には譲ろうとしません。その結果、飼い主の飼育環境に関してある程度は突っ込んだ質問をしてくるはずです。例えば一戸建てか賃貸か、賃貸なら「ペット可」かどうか、完全室内飼いはできるかなどです。悪質なブリーダーの場合、そういった質問は一切せず「来る者は拒まず」の精神で子猫をどんどん売りさばきます。ちなみに「不妊手術」を条件にしているブリーダーが多い理由は、売った子猫が繁殖猫として用いられるケースがあるためであり、必ずしも猫の福祉を考慮したものではありません。

子猫の社会化期は終えているか

 猫の性格形成にとって生後2~7週は極めて重要です。また母猫と引き離す「離乳」の理想は早くとも14週齢と考えられています。たくさんの犬や猫、動物、人間の元でこの時期をすごすと、人なつこく元気の良い猫に育つことが多くなります。良心的なブリーダーならこの時期を終えてから売りに出すか、もし時期を終えていなくても、飼い主にその時期をどう送るかについて詳しく説明をしてくれるはずです。猫の性格形成

遺伝病に関する知識は豊富か

 純血種にはスコティッシュフォールドの骨軟骨異形成やアビシニアンのピルビン酸キナーゼ欠損症のように、かかりやすい病気というものがあります。悪質なブリーダーの場合、事前にそうしたリスクのことをしっかり説明してくれませんし、そもそも遺伝病に関する知識がありません。変形性関節症を発症しやすい耳折れのスコティッシュフォールドが市場にあふれているのがその証拠です。遺伝病の中には事前に検査が可能なものもあります。親猫がしっかりと検査を終えているかどうかは確かめたほうがよいでしょう。純血種の猫に多い病気
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通信販売で購入する

 近年では家具や家電同様、ペットもインターネットを通じて販売されています。ペットショップが運営している販売サイトやブリーダーを仲介している販売サイトもありますが、ここでは個人が行っている通信販売を取り上げます。法律上、通販業者は第一種動物取扱の「販売」で登録しておく必要があり、また特定商取引法により「特定商取引に関する表示」を掲載する義務があります。 猫の購入・入手方法~通販サイトを利用して購入する場合

猫の費用・価格

 個人で繁殖と販売を行っている場合、猫の価格は10万円を切るものから数十万円に及ぶものまでさまざまです。ペットショップの販売サイトやブリーダーの仲介サイトなどと比較し、価格が高めなのか安めなのかを判断する必要があるでしょう。

猫の健康

 野良猫のように外を出歩いていたわけではないため、感染症や寄生虫の感染率は比較的低いと考えられます。しかし繁殖者の質によっては寄生虫や感染症を持っているかもしれません。繁殖者の質を確かめるため、実際に施設を見学することをおすすめします。「一般家庭なので見学はちょっと…」という場合は、見てほしくない何かがあるはずです。

猫の人慣れ

 猫の性格形成は生後2~7週齢、離乳の理想は早くとも14週齢と考えられていますので、子猫の生育環境は重要です。あまりにも早い段階で売りに出されている場合は、繁殖者が猫の社会化期の重要性を理解していない可能性があります。社会化期の重要性を理解していないということは、猫ブームに便乗したにわかブリーダーなのかもしれません。

購入条件

 購入者に対して何らかの条件を課すかどうかは、繁殖者がどのくらい猫に対して愛着を抱いているかにかかっています。猫を商品としてしか見ていないなら、法律で規定されている「対面説明が必要な18項目」を早口で説明して終わりです。多少なりとも愛着を抱いているなら、「家族全員が同意していること」、「猫アレルギーがないこと」といった軽い条件を課すでしょう。

猫の品種

 売られているのは一般的に純血種と呼ばれている猫たちです。「純血種」とは、品種を取り決める国際組織が「スタンダード」という基準を設け、「この基準を満たした猫だけを純血とする!」と勝手に決めつけたものです。「血統書」には国際組織公認のものと私設団体認定のものとがあります。

社会的な意味

 2013年9月1日から施行された改正動物愛護管理法により、「ペット販売時の対面説明」が義務化され、たとえネット販売であっても顧客に対面して飼育方法などを説明することが業者に義務づけられました。
 法改正前までは、ネット上に写真や動画をアップし、それを見て気に入った購入者に対して通信販売のように「商品である猫を送る」というビジネスモデルが成立していました。しかしその歪(ひずみ)として数多くの問題も報告されていました。例えば国民生活センターが統計を取り始めた2006年度以降、ペット通販に関する苦情は2011年度までに約960件を数えたといいます。具体的な内容は「購入後すぐ死んだ」、「代金を払ったのに届かない」、「病院で検査を受けたら病気が見つかった」などです。
 法改正によって対面説明が義務化されたことにより、遅かれ早かれ販売者と購入者は実際に会う必要が生じました。購入者が販売者のもとに出向くというパターンのほか、販売者やその代理業者が購入者の家、もしくは中間地点で対面説明と生体の輸送を行うというパターンがあります。こうした直接的な対面が義務化されたことにより、これまであった「代金を払ったのに届かない」とか「頼んでいた猫と違う」といった悪質な詐欺ケースは減るものと期待されます。

注意点・特記

 家にいながらにして猫を比較検討できるということは、店に足を運ぶという時間と労力を省略してくれるという点において大きなメリットです。しかしパソコンの画面から知ることのできる情報は限られています。子猫の動きや鳴き声、親猫の性格や健康状態など、その子の成長を予想する上で重要な情報まではわかりません。またインターネット上ではとびきりかわいい写真を掲載していることがほとんどです。実物を確認したら子猫が成長して一回り大きくなっており、「ちょっと違う…」となるかもしれません。また、サイト内ではスコティッシュフォールドの耳が折れていたのに、実際に見たら成長して立ち耳になっていた、ということもあるでしょう。
 動物愛護法により2016年9月以降、生後49日を経過しない犬及び猫の販売又は販売のための引渡し・展示は禁止されています(→出典)。しかし「展示」という言葉が「同一空間内において動物を購入者に見せること」と解釈されているため、ネット上には生後30日(4週齢)足らずの子猫たちが写真や動画という形で掲載されています。こうした幼齢の動物は購入者たちに「かわいい~!」という気持ちを起こさせ、衝動買いを助長するものです。

通販業者の選び方

 改正動物愛護管理法(2006年6月~)の施行により、登録業者を証明する標識の掲示が義務化されました。また環境省のガイダンスでは、広告を行う場合は動物取扱業者の「氏名又は名称、事業所の名称及び所在地、動物取扱業の種別、登録番号並びに登録年月日及び登録の有効期間の末日並びに動物取扱責任者の氏名を掲載すること」と規定されています(→出典)。インターネット上のサイトは「広告」に該当すると考えられますので、法人であれ個人であれ、サイト内に「第一種動物取扱業者」の詳細が記載されていなければなりません。また個人や業者の繁殖施設を見学した際は、動物取扱業者の登録証明書がわかりやすい場所に掲示されているかどうかを確認するようにします。
 さらに「特定商取引法」の規定により、通販業者は「特定商取引に関する表示」を掲載する義務があります(→出典)。
 ペットショップやブリーダー仲介サイトでは多くの場合疾病補償や死亡補償がついてきます。個人で行っている通販サイトがどのような補償制度を設けているかどうかは確認しておく必要があるでしょう。
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知人から譲り受ける

 知人の飼っている猫が子猫を産んだときなど、無料で譲り受けるという入手経路です。猫の購入・入手方法~知人から譲り受ける場合

猫の費用・価格

 知人から猫をもらい受ける場合、費用はかかりません。逆に費用を取ると動物愛護法違反になる恐れがあります。特に繁殖を頻繁に行い、そのたびごとに飼い主を探していくばくかの費用を取っているような場合は要注意です。複数回の繰り返しは繁殖と販売を「業」として行っているとみなされ、第一種動物取扱「販売」の登録が必要となります。 弁護士ドットコム

猫の健康

 里親募集を行っている人が親猫の虫下しや感染症予防をしっかりと行っている場合は、生まれてくる子猫も健康であると考えられます。しかし劣悪環境下で多頭飼育しており、部屋の中に糞尿の臭いが充満しているような場合は注意が必要でしょう。またペットショップで買った純血種の猫を元に繁殖を行った場合、遺伝病を抱えている可能性があります。たとえば耳折れ同士のスコティッシュフォールドを面白半分で繁殖してしまった場合などです。 純血種の猫に多い病気

猫の人慣れ

 きょうだい猫と同じ環境で育てられているケースが多いため、比較的人慣れや社会化は進んでいると考えられます。ただし猫の性格形成は生後2~7週齢、離乳の理想は早くとも14週齢と考えられていますので、それ以前の段階で子猫を引き離しているような場合はその限りではありません。

入手条件

 野良猫の場合と同様、飼い主に対して何らかの条件が課されるということは基本的にありません。しかし飼い主に猫を飼う準備ができているかどうかは自主的にチェックしておく必要があります。猫の飼育費用は年間最低でも9~15万円、子猫の頃から15歳になるまで飼ったとすると、もろもろ含めて最低140~230万円の出費が必要です。特に知人から譲り受ける場合は、飼育環境が整っていないにも関わらず、見切り発車で引き受けてしまうことがよくあります。事前によく生活環境をチェックしておく必要があるでしょう。 猫を飼う前に 子猫の育て方

社会的な意味

 繁殖を行う素人のことを「ホビーブリーダー」とか「バックヤードブリーダー」といいます。繁殖を行う理由は色々ありますが、「メス猫として生まれたのだから出産という一大イベントを経験させてあげたい」とか、「子猫が生まれる瞬間を子供に見せて情操教育につなげたい」といった自分勝手なものがあります。こうしたいい加減な繁殖は全て、保健所や動物愛護センターで保護されている猫たちの里親候補者を目減りさせる行為です。直接的に手を下しているわけではありませんが、間接的には猫たちの殺処分を助長しています。 猫の殺処分の現状

注意点・特記

 ネット上で「子猫を保護しました!誰かもらってください」という告知をよく見かけます。しかしよくよく調べてみると、飼い主がペットの不妊手術を行っておらず、ペット同士が交尾をして妊娠してしまったというケースがあります。また不妊手術を行っていない状態で放し飼いをし、外で妊娠して家で出産するというケースもあります。金銭を要求するような場合は、先述したように犯罪になる可能性もあるため、呼びかけを行っている人間の素性はしっかりと確認したほうがよいでしょう。
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