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猫の嘔吐

 猫が見せる生理現象のうち「嘔吐」についてまとめました。異常徴候の読み取り方も併記してありますので、病気の早期発見に役立ててください。

正常な嘔吐

 「嘔吐」(おうと)とは、胃の内容物を強制的に吐き出す生理現象です。猫が何かを戻すときは、まず後足を折り曲げて前足で上半身を支え、腹筋を何度か伸縮させて胃の内容物を食道までせり上げます。「カッコンカッコン」という不気味な音はこのときに出るものです。胃の中身が十分せり上がってきたら、腹筋を思い切り締めると同時に頭を前方に突き出し、口を大きく開けて吐き出します。 猫が何かを吐くときは「カッコンカッコン」という特徴的な音を出す
【閲覧注意】猫の嘔吐
 以下でご紹介するのは、猫が嘔吐する瞬間をとらえた動画です。リズミカルに「カッコンカッコン」と音を出しながら、胃の内容物を前方に吐き出します。食事中の方はご遠慮ください。 元動画は⇒こちら
 人間に比べると、猫は非常によく嘔吐します。この理由は、猫の嘔吐反射が弱いためです。「嘔吐反射」(おうとはんしゃ)とは、のどの奥に刺激が加わったとき、反射的に「おえっ!」とえづいてしまう現象のことを指します。人間ではビタミン剤を飲むのにも一苦労ですが、丸飲みを基本とする犬や猫では、この反射が極めて弱くしか存在していません。
体重4kgの猫の平均的な胃の容量は200cc程度  嘔吐反射が弱いことのメリットは、たとえ水が無くても固いフードを難なく飲み込めることです。この特技を人間に置き換えると、食事のたびごとに1円玉くらいの固形物を、水なしで20~30枚飲み込むことに相当します。逆にデメリットは、食べてしまった後に「あ、やばい!」と気づき、吐き出してしまうことです。人間ならば飲み込む前に吐き出してしまうものでも、猫の場合はいったん飲み込んでから吐き出すというわけです。猫の胃の大きさは、体重3kgなら180ml、4kgなら240mlくらいと言われています。これは銭湯で売られている牛乳を一本飲めば満タンになる程度ですので、あまり調子に乗って大量にエサを丸飲みしていると、胃袋がびっくりして押し返してしまうのでしょう。
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嘔吐に現れる病気の徴候

 猫の嘔吐には正常なものと異常なものとがあります。まず正常な嘔吐は、毛玉がたまっているときや、猫草を食べた時、あるいはエサを一気にドカ食いしたときなどに見られるものです。食事の後に食べたばかりのものを吐き出したり、吐き出したものの中に大量の毛や草が混じっているような時は、正常の範囲内と考えて良いでしょう。一方異常な嘔吐には以下のようなものが含まれます。
猫が見せる異常な嘔吐
  • 吐いたものの中に回虫がいる
  • 食事の後必ず吐く
  • 吐いたものから薬品臭がする
  • 吐こうとするが何もでない
  • 吐いたものの中に血が混じっている
 可能性としては、寄生虫、食品アレルギー、内分泌疾患、誤飲誤食による中毒、悪性腫瘍など数え切れないほどたくさんの疾患が考えられます。具体的な病名は口から出した排出物にまとめてありますのでご参照ください。また、吐き出したものを写真に撮った上で獣医さんに相談することも大事です。
むやみに嘔吐を止めないで!  猫が吐いた後の床やカーペットは飼い主が掃除しなければなりません。この掃除が面倒だからといって、何かを吐こうとカッコンカッコンしている猫の邪魔はしないようにしてください。吐き出さなければいけないヘアボールなどがいつまでも胃の中に停滞していると、他の病気を引き起こしてしまいます。
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